惑星のさみだれ (8) (ヤングキングコミックス)

著者 :
  • 少年画報社
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感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (156ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784785932626

感想・レビュー・書評

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  • スピリットサークルの時も思ったけど、この人の時間の捉え方が非常に独特で面白い。
    独特というか、(時間を4次元目としたとき)自然に4次元でものを考えているような印象を受けます。
    世界の広がりを感じる、凄い。

    半月との決戦シーン、プロローグのあの台詞がこう繋がってくるとは。
    半月再登場でも熱いのに、いやー、素晴らしかった。

    11体目退場時の切ない感じというか、自己を問う姿がたまらなかったですね。
    色々なものに囲まれ、時に何かに塗れながら生きる人間と違い、生まれて間もなく、彼の心の裡に現れたナマの思いが溢れていて、凄く良かった。

    そして物語は終盤へ。
    これまでどのようにビスケットハンマーを打ち倒すかイメージできていませんでしたが、なるほどこうきたか。
    いや、アニマのセンスはともかく、本当に何とかなりそうな気がしてきましたね。(すんなりいかないとは思うけど)

    雑記としては、風巻さんのスランプ解消のために、ファミレスに集まった大人たちがお絵描きしているシーンが楽しかったです。
    店員たちはどういう思いで彼らを見ていたのだろうw
    あとヘビ、どんどんぶっこんでくれ、面白いからw

  • 10体目の泥人形も倒し、いよいよ戦いは終盤戦突入。そして、この巻でメインとなっているのは豹と夕日
    アニムスに最も近い精神性を持ちながら、アニムスとは違う道を進むことを選んだ豹。太陽とは違った方向で心の内側が見えてこない人物

    アニムスと違う道を進みつつアニムスと同じように泥人形を作る豹。ただ、そんな彼はアニムスの泥人形を前にしてどのような泥人形を作れば良いのかイメージが沸かなくなってしまう
    そんな彼の前に現れたのが、どんな姿にもなれる11体目マイマクテリオン
    自分の声を聞き自分を知ろうとする豹と人の本を読み人を知ろうとするマイマクテリオン。その中で豹は形なんて何でも良い、泥人形とは心の映し身であると気付く。対してマイマクテリオンは本を読みすぎるあまり人どころか自己も判らなくなってしまう
    この対立構造は面白いね
    アニムスの、そして自身の泥人形への理解を深める中で豹はマイマクテリオンも評価すべき泥人形だと気付く。アニムスの最高傑作だと賛辞を送る
    死の間際に太陽へ向かって「さようなら」と告げたマイマクテリオン。それが彼が本を読む中で、太陽と過ごす中で、そして豹との戦いの中で手に入れた心の有り様なのかもしれないね

    一方、これまでの積み重ねとして大きな成長が表現されたのが夕日。
    半月から受け継いだ技、仲間と過ごす中で身についた想い、そして子供のために格好いい大人を演出する姿。第1巻の頃の世間を斜めに見ていた頃の夕日とは大違いだね
    でも、その違いは初期の夕日を知らなければ感じられないことでも有って。豹からは凄いと評価され、八宵からは告白されてしまう。豹からの評価には謙遜するし、八宵の告白は先延ばししてしまう。それでも、それらの想いと向き合えるようになった夕日はやはり成長しているのだろうな

    そんな矢先に起こるのが夕日のトラウマの根源であった祖父の唐突な死。
    そんな死に夕日は恨みをぶつけるのでも、理不尽さを嘆くでもなく。遂に祖父に言えずじまいだった「人間はクズじゃなかったぞ」という言葉を空高く飛び、鎖を放り投げながら言い放つ。
    これは夕日にとっての祖父への餞なのかもしれないね
    そしてその後に描かれるのは夢の中での祖父との別れの挨拶。その場面で一瞬だけ父親が映るのは憎らしい演出。そういったものがあったからこそ、夕日はようやく祖父の死に対して涙を流せるのだろうね

    人として成長し、かつては恨んでいた人の死に対しても涙を流せるようになった夕日が立ち向かうのはアニマが提示する試練。と言ってもクリア不可能な試練ではなくて、夕日がここまでに手に入れた強さを再確認させるようなものであるのは良いね
    越えられずに死に別れてしまった半月を越え、これから死んでしまう秋谷に雪待達の様子を伝え、アニマの祝福(?)を受けた夕日

    成長と恩寵を手にした夕日だからこそ見えるものが有り、示せるものが有る。
    この巻のラストでは2つの希望が示される。昴達は12体目の泥人形を一撃で倒す秘策を、そして夕日は空に浮かんでいるのは絶望だけではないと提示する
    何もかもが終盤の様相を示してきて、後2巻で読み終わってしまうという実感がじわじわと湧いてくる

  • 「天才とは‼︎無限の肯定‼︎」のくだり、大好き

  • 惑星のさみだれ 8 (ヤングキングコミックス)

  • コミック

  • ぶぅうううううううううううううううううどぅあいぶ、もおおおおおおおおおおおおおおおおおおおんんんんんんんんんんんんんすたーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  • 表紙の全員集合が何とも感慨深い8巻。鎖にとらわれた子供だった夕日は本当に大人になりました。
    半月のあの言葉がまさかこんなシーンでつながってくるとは…。

    最終決戦直前ということでシリアスな展開であるなか、南雲さんが自分に施した未来予知回避の方法のシーンでお腹の皮痛くなるほど笑ってしまった。(五千円返せのとことか)

  • ええぇ……ブルースて………どうなんだこのデザインは

    とにもかくにも8巻は夕くんの本当の意味での成長やらブルースドライブの出現やら11体目の死やらインコマンやら白道さん可愛過ぎやら色々詰まってて良い感じの巻だった。

    残すところあと2巻である

  • 最終決戦に向けて戦いは続き、それぞれに思いが‥

    構成的には問題ないレベルだが、強くなったせいか強敵がわりとあっさり。世界観は見事に生かしてます。

  • 惑星を砕く物語、いよいよ終盤へ。
    この巻の目玉は夕日VS半月、そして風巻さんの泥人形VS十一体目(マイマクテリオン)。
    成長した夕日と天才・半月との戦いの熱いこと熱いこと。夕日が掌握領域に名前つけるところとか特に熱い。
    そして風巻さんの活躍。いつも飄々として底知れない人だと感じていた風巻さんの苦悩が見れたのが良かった。
    騎士団の他のメンバーも奮闘している。雪待と昴が十二体目の攻略法思いついたのは意図的なのか。だとしたら、やられた。
    泥人形も残り一体でクライマックスも近い。ますます続きが楽しみ。

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