- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784787234377
作品紹介・あらすじ
2012年に自民党が発表した「日本国憲法改正草案」に明らかなように、改憲潮流が想定する「伝統的家族像」は、男女の役割を固定化して国家の基礎単位として家族を位置づけるものである。
右派やバックラッシュ勢力は、なぜ家族モデルを「捏造・創造」して幻想的な家族を追い求めるのか。
「伝統的家族」をめぐる近代から現代までの変遷、官製婚活、結婚と国籍、税制や教育に通底する家族像、憲法24条改悪など、伝統的家族を追い求める「斜め上」をいく事例を批判的に検証する。
目次
はじめに 早川タダノリ
第1章 「日本的家族」のまぼろし 早川タダノリ
第2章 右派の「二十四条」「家族」言説を読む 能川元一
第3章 バックラッシュと官製婚活の連続性――「女性活躍」の背後で剥奪されるリプロダクティブ・ヘルス/ライツ 斉藤正美
第4章 税制と教育をつなぐもの 堀内京子
第5章 家庭教育への国家介入に関する史的考察 奥村典子
第6章 在日コリアンと日本人の見えにくい「国際」結婚の半世紀 りむよんみ
第7章 憲法二十四条改悪と「家族」のゆくえ 角田由紀子
感想・レビュー・書評
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読み終わって、これが2018年発行ということに驚いた。
まさか2020年に誕生した菅政権において、その所信表明演説で第一章で説明されていた「自助、共助、公助」という言葉が使われるとは。
メディアやSNSコメントなどは案の定、苦しい経済状況の中での「自助」という言葉に違和感を感じていたようだが、まさか1976年につくられた自民党の綱領で使われ始めた言葉だったとは。
この本が出版された安倍政権時より怪しげに進められた日本的家族観なるものは令和の世になってもまだしぶとく続けていくつもりらしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大学 367.3A/H46m
法経開架 367.3A/H46m//K -
東2法経図・6F開架 367.3A/H46m//K
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2018年7月読了。
家族に対する言説については、「情緒」やいわゆる「日本的伝統」やら、よくよく吟味すればかなり眉唾なものに流されやすい(特に近年の傾向)。
自分で調べて決定する、もっと言えば「したいようにする」ようにしないと、お上からの介入は避けられないように感じる。 -
『まぼろしの「日本的家族」 』
早川 タダノリ(編著)
【書誌情報】
四六判 242ページ 並製
定価 1600円+税
ISBN978-4-7872-3437-7 C0336
奥付の初版発行年月 2018年06月
https://www.seikyusha.co.jp/bd/isbn/9784787234377/
【目次】
はじめに 早川タダノリ
第1章 「日本的家族」のまぼろし 早川タダノリ
1 日本国憲法が「一家の団欒」を破壊した?
2 「食卓崩壊」?
3 「食卓」像の謎
4 国策としての「食卓の団欒」
5 「日本国憲法」以前の家族理念
6 「家族が仲睦まじく暮らしてきた日本人」バージョン
7 「家制度の復活ではない」という言い訳
8 「わが国の伝統的な家族観が基本」とは?
9 情緒的な「家族の絆」の実体はネオリベ……
第2章 右派の「二十四条」「家族」言説を読む 能川元一
1 改憲論の現状と二十四条
2 二十四条改憲派は何を主張しているのか
3 右派にとって「家族」とは?
4 「自然な」家族とは?
第3章 バックラッシュと官製婚活の連続性――「女性活躍」の背後で剥奪されるリプロダクティブ・ヘルス/ライツ 斉藤正美
1 安倍政権の官製婚活の問題――「三十五歳以上の女はいらない」
2 中高生向け冊子に見るジェンダー・家族像の変容
3 バックラッシュが与えた影響
第4章 税制と教育をつなぐもの 堀内京子
1 税制で誘導される家族のかたち
2 親学は「国家親道」を目指すのか
第5章 家庭教育への国家介入の近代史をたどる 奥村典子
1 一九三〇以前の「家」の観念と家族の特質
2 一九三〇年代の家庭教育振興政策の動向
3 総力戦体制下での家庭教育振興政策の動向
4 近年の家庭教育をめぐる施策の動向
第6章 在日コリアンと日本人の見えにくい「国際」結婚の半世紀 りむ よんみ
1 近現代の日本社会における結婚規範の変遷――「身分違いの恋」の悲劇の超克?
2 言説にみるインターマリッジをめぐる社会規範の変容
3 インターマリッジからみえる日本の結婚観――むすびにかえて
第7章 憲法二十四条改悪と「家族」のゆくえ 角田由紀子
1 二十四条がもつ意味
2 自民党憲法改正草案での二十四条の問題
3 夫婦別姓に関する最高裁大法廷判決の憲法二十四条論
4 二十四条改正の目的はどこにあるのか
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