武術の身体論 同調と競争が交錯する場

著者 :
  • 青弓社
0.00
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 10
レビュー : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784787234551

作品紹介・あらすじ

大相撲は行司の軍配に合わせて蹲踞(そんきょ)の姿勢で仕切り、両力士が互いに呼吸を合わせて立ち合って(同調)、力と技をぶつけ合う(競争)。
剣道も蹲踞で向かい合って切っ先を合わせてから(同調)、文字どおりに「つばぜりあい」を繰り返しながら打ち合う(競争)。

著者はそれらを「同調」と「競争」と規定して、「同調」と「競争」とを二重に備える身体の潜在的なはたらきとはどういうものなのか、身体の二重性をどうやって利用すれば自分に有利になるのか、を身体論はもちろんのこと、歴史的な指南書も参照しながら考察する。

自分が主体になって相手=敵にはたらきかけ、力づくでねじ伏せる技術とは対極にある武術独特の技術を、引退したイチローや体操の内村航平なども例にしながら分析して、「柔よく剛を制する」武術のダイナミズムを解説する。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • しょっぱなに著者は武術をたしなんだことはない、と書かれていた。

    「武道経験がない人に武道論は無理だろう」という思いと「素人だからこその常識にとらわれない面白い論になるかも」という期待が同時に起こりました。

    緻密な論理展開ですが、正直剣術に関する話は私自身が経験がないのでちょっとわかりづらかった。

    というかこの本のレイアウトが字がぎっしりと詰まっていてとても見づらい。
    なんでこんなに文字を詰め込んだろう。

    柔術論の方はとても興味深かった。
    なかでもライトタッチ効果についてはかなりヒントになりました。

    ただ柔術の技術を甲野善紀氏の垂直離陸や井桁の術理を解説しているのは題材としては古すぎる気はしました。

    色々と足りないと感じる部分はありましたが、興味深い研究内容でしたので今度は大東流の「合気」などに関して論じて欲しいですね。

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

1954年、愛媛県生まれ。九州大学大学院教授。著書に『スポーツにおける抑制の美学――静かなる強さと深さ』(世界思想社)、『角界モラル考――戦前の大相撲は「おおらか」だった』(不昧堂出版)、『大相撲裏面史――明治・大正期の八百長』(創文企画)、共編著に『変わりゆく日本のスポーツ』(世界思想社)ほか。

「2019年 『武術の身体論 同調と競争が交錯する場』 で使われていた紹介文から引用しています。」

西村秀樹の作品

武術の身体論 同調と競争が交錯する場を本棚に登録しているひと

ツイートする