海外ルーツの子ども支援 言葉・文化・制度を超えて共生へ

  • 青弓社 (2021年5月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (164ページ) / ISBN・EAN: 9784787234889

作品紹介・あらすじ

日本の学校で学ぶ海外ルーツの子どものうち、1万人以上が何の支援もない状態にある。地域ボランティアたちによる日本語教室の活動にも限界が迫るなかで、日本語を母語にしない子どもたちへの支援活動を続けてきた経験に基づいて現場の実態と提言をまとめる。

感想・レビュー・書評

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  • 「母語も日本語も中途半端になってしまったために抽象的な思考ができず思春期の成長に影響する」「言語の習得度合いが違うことで家族間で単純な会話しかできない」など、想像するだけでもつらいような事が、実際に起こっている。そういった複雑な問題に丁寧に立ち向かう人たちにも感銘をうけたし、もっとこの本が広まってほしいと思いました。 数年前だったら、この本に書いてある内容を理解できなかったのかもしれない。それくらい、世間の目線は目まぐるしく変わっていると思います。この本によってさらに社会が一歩前進しますように。

  • いろいろと課題はありそう。少子化の中で増えてるセクターなんだしうまくやっていかれるといいのだが。

  • 海外ルーツの子どもたちの現状や課題が大変わかりやすくまとめられています。
    多様性の時代と言われますが、それが目の前に来るとどうしていいかわからない人が多いです。ひとりでも多くの人に、この本を読んでもらいたいです。

  • 海外ルーツの子どもたちは、日本語がペラペラに話せるけど勉強ができないことに対して発達障害だ、頭が悪いなどと思われることもあると知り、話せるだけでなく読み書き面でのサポートの重要性を感じた。母語を十分に習得していないと、ダブルリミテッドに陥ってしまう可能性があるとは恐ろしいなと思った。母語と外国語の関係について解明されていないことが多いが、とても気になる。やさしい日本語が、共生社会の共通語になると外国人と日本人相互にとってストレスなく会話できるのでよりよいものになる。

  • ダブルリミテッドという言葉を初めて知った。
    私がこの本を手にとったのは、日本語教師が国家資格化されその職業について調べていた一環であったが、とても勉強になった。

  • 海外ルーツの子供をとりまく現状がまとめられ、このことから、彼らへの日本語教育の必要性と課題があることがわかる。彼らの受け入れ態勢の整備から共生社会の基盤づくりを目指す。

  • 海外にルーツを持つ子供たちの日本語教育の現状について、考えさせられた。
    著者はそんな子供たちのために、日本語教室を開催している。
    しかし、現場の人々だけの力では、子供たちの支援は十分ではない。
    例えば、幼稚園や日本の学校において、日本語の習得の遅い子供に対し、非母語話者の母親に家庭での日本語使用が勧めることがある。
    しかし、これは子供が母語を失う危険性があり、それによりアイデンティティの喪失が起きたり、母親が日本語がそれほど得意でない場合、母語を失った子供との意思疎通が困難になる可能性もある。
    これは、幼稚園や日本の学校の教師などが、日本語教育に関する知識がないために起きる。
    だから、日本語教室だけでなく子供に関わる関係者には正しい知識を広めることが大切だと著者は言う。
    正しい知識がなければ、正しい支援ができないだろう。
    在留外国人へのサポートがしっかりなされることはもちろんだが、何より子供の教育に関しては国籍問わず保証されるべきである。

  • 日本で生活している海外ルーツの子どものうち、1万人以上が何の支援もない状態にある。日本語を母語としない子どもたちへの支援活動を続けてきた著者が、現場の実態と提言をまとめる。【「TRC MARC」の商品解説】

    関西外大図書館OPACのURLはこちら↓
    https://opac1.kansaigaidai.ac.jp/iwjs0015opc/BB40285398

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 図書館

  • https://cool.obirin.ac.jp/opac/volume/881645

    千駄ヶ谷にもあります

  • 371.5||Ta

  • 岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
    http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00616362

    日本の学校で学ぶ海外ルーツの子どものうち、1万人以上が何の支援もない状態にある。地域ボランティアたちによる日本語教室の活動にも限界が迫るなかで、日本語を母語にしない子どもたちへの支援活動を続けてきた経験に基づいて現場の実態と提言をまとめる。(出版社HPより)

  • 東2法経図・6F開架:371.5A/Ta84k//K

  • 入門編レベルだが、学び多い。2019年末時点で日本で生活する在留外国人は290万人。その子どもたちの多くが、義務教育において十分な支援を受けられない。事実上、移民を受け入れているのに、正面から認めていないため、「いつか帰る人達」の扱い。更に驚いたのは、「義務教育」とは日本国籍を持つ子どもたちに限られているということ。日本に暮らし、我々と共に生活していく以上、社会的な統合のためにも、義務教育は最低限必要なことではないだろうか。

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著者プロフィール

1979年、東京都生まれ。NPO法人青少年自立援助センター定住外国人支援事業部責任者。16歳で単身フィリピンのハイスクールに留学。フィリピンの子ども支援NGOを経て、2010年から現職。現在までに40カ国、1,000人を超える海外ルーツの子ども・若者の学習と就労を支援。日本語や文化の壁、いじめ、貧困など、子どもや若者が直面する課題を社会化するために、SNSやウェブメディア、講演会などを通して積極的に発信している。

「2021年 『海外ルーツの子ども支援』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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