- 本 ・本 (386ページ)
- / ISBN・EAN: 9784787235275
作品紹介・あらすじ
高度経済成長期に形成された東京都市圏の郊外社会である多摩丘陵の川崎市麻生区をモデルに、住民へのインタビューやウェブ調査などを通して、まちづくりのあり方や隠れた魅力、近隣の大学とコラボした文化活動、コロナ禍の影響などの郊外の実態を描き出す。
感想・レビュー・書評
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新百合ヶ丘を中心とする川崎区麻生区で行われた街作りのレポート。麻生区が経験してきたさまざまなまちおこしの経緯と、その結果、評価を住民アンケートなどでまとめたものだ。麻生区の地理と歴史、商業、ポストコロナの郊外の役割変化、緑、音楽や映画などの芸術をテーマにした街作り、子育て、高齢者対策などなど。筆者は複数。都市計画や福祉などの学者が中心で、書き口は論文調で読みやすくはない。
似たような郊外に住むものとしては、駅前の商業スペースに空き室があると気になるし、人の流れも混みすぎては嫌だが寂れてしまっても困る。歴史の浅いニュータウンや大規模団地は似たような世代の人がまとめて入居するので、みんなまとめて年を取り、限界集落みたいになってしまう例もよく耳にする。そうならないためには、地域の魅力を保ち、安定して新しい住民が引っ越してくるような街作りをして、住民の年齢や家族構成などの多様性を維持する必要があるのだろう。それは行政の仕事でもあるし、例えば東急や小田急などの私鉄沿線であれば鉄道会社の仕事でもあるが、何よりの利害関係者は住人だろうと思う。ぼくにも何かできることがあるんだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
川崎市麻生区での街づくりについて様々な観点で記した本。
スケールが大きい話なので、丸ごと真似することができるようなケースはまずないだろうが、都市外縁部の歴史とこれからの在り方として参考になるところが多い。
芸術とか緑とかひきこもりを引っ張り出す仕組みとか。
家だけあってもダメなのだ。 -
東2法経図・6F開架:318.7A/H65j//K
著者プロフィール
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