現代美術キュレーターという仕事

著者 :
  • 青弓社
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784787273161

作品紹介・あらすじ

展覧会を企画・運営して作り上げるプロフェッショナルであるキュレーター。「学芸員」からグローバルで今日的な「キュレーター」へという1950年代から現在までの日本での変遷を追い、時代の新たな価値観を創造するキュレーターの魅力を明らかにする。

感想・レビュー・書評

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  • 日本で、「キュレーター」がどのように変遷してきたか。
    国内外の事例がふんだんに引かれ、非常にわかりやすい。
    最後の中原佑介さんの東京ビエンナーレにまつわるインタビューは、1970年当時の熱が伝わり面白い。

  • 欧米のキュレーターの仕事が展覧会の企画や資料の調査研究にほぼ絞られるのに対して、

    日本の学芸員(キュレーター)は何でも屋だそうです。

    ここでも日本の特徴である非分業型がみられて興味深いです。

  • とってもよかったです。キュレーターがどういう仕事か、日本では一般の人にはよく知られていないので、こういうきちんとした本で知らされるのはとても意義があると思いました。しかも引用元や資料など注付きで明記されていて、とてもよい本づくりだと思いました。しかも非常にわかりやすいです。

  • キュレーターの仕事内容や意義を、戦後から現代にいたるまでの美術館の歴史と合わせて解説していく。とても面白かった。

  • 歴史をたどる面白さはあったけれど、まとまってなくてわかりにくかった。
    表とか目に見えるものもっとあればいいのに。

  • 請求記号・706.9/Na
    資料ID・310007216

  • キュレーターの歴史を知れたのは面白かった。
    誰かがこんな風にまとめていって、発表していかなきゃいけないんだなぁと感じた。膨大な資料から細やかに変遷を追ったのはいいと思うんだけど、なんとなく物足りないと感じたのは私が速く読み進めてしまったからだろうか。。

  • 旧来の美術館は「美術の墓場」。
    2000年代からの課題は「開かれた美術館」。
    それはポンピドゥーセンター開設時の美術館像。

    コレクションの展示ではなく、企画を展示する場としての美術館に。
    企画実行最高責任者であるため、キューレーターは美術館に1人しかいない。

    1970年、上野公園の歩道を全て布で覆うというクリストの世界初のプロジェクトは公園管理者の「通行人が布に足をからませて転ぶ」との反対で中止になった。

  • キュレーターってどういう仕事なのか?本当のキュレーターとは?それよりも日本の学芸員は一人で色々なことをこなしていることにびっくりしました。
    学芸員・キュレーターの歴史から詳しく書かれています。アート勉強していないので知らない作家の名前がわんさか出てきてその辺は頭に??がいっぱいでしたが、非常にわかりやすいまとめられ方なのではないかと思います

  • キュレーターって言葉を見かけるようになってはきたが内容の理解まで進んでない、という問題提起から入ってく本。

    日本語の「学芸員」というのはカバーする範囲が広すぎるらしい。
    コンサバター(作品保存)
    エデュケーター(教育普及)
    レジストアー(作品の貸し借りなど)
     広報やカタログの出版なども分離してるし大きい館なら資金調達などでディベロップメントって部門があったりする(p18)
     …など海外では分離してる仕事が全部学芸員の範囲にはいってくるらしい。自虐的に「雑芸員」っていう人もいるとか。そらわけたほうが効率良さそうですね。

    日本ではキュレーターなしでも展覧会ができるような体制が最初から整っていったっていうのも大きいらしい。キュレーターは最初からキュレーターにしか出来ない仕事が求められてるのね!

    美術の展示が美術館を飛び出して、外壁とか、まちのなかにまででていくようになるとキュレーターには市とか警察とかに許可取りに行くとか地域の人の理解を得る、とかも仕事のうちにはいってきて、コミュニケーション力も求められるようになっていく。
    海外でも美術館のキュレーターはなかなか外で企画展するっていうのはできない)してない?)フリーの人が多い。
    分類上の「その他」に直モクした企画展もやったり、柔軟な発想で取り組んでいきたいね。
    …後半の感想が投げやりに…

    キーワード


    開かれた図書館

    ハラルド・ゼーマン

    中原佑介
    リチャード ゼウ
    ジョゼッペ ペノーネ
    クリスト(梱包の人)

    クンストハレ(収蔵せず企画展中心の美術館)
    ナムジュン パイク
    アンフォルメル
    センス(ナンスかも?)クネリス

    INAXギャラリー
    p73ってなにかいてあったけ

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著者プロフィール

キュレーター、NAMBA SACHIKO ART OFFICE代表、東京藝術大学キュレーション教育研究センター特任准教授。東京都現代美術館学芸員、国際交流基金文化事業部企画役(美術担当)を経て、国内外で現代美術の展覧会企画に関わる。著書に『現代美術キュレーターという仕事』『現代美術キュレーター・ハンドブック』(ともに青弓社)など。企画した主な展覧会に「こどものにわ」(東京都現代美術館、2010年)、「呼吸する環礁(ルビ:アトール)―モルディブ−日本現代美術展」(モルディブ国立美術館、マレ、2012年)、「大巻伸嗣―地平線のゆくえ」(弘前れんが倉庫美術館、青森、2023年)など。また坂本龍一の大規模インスタレーション作品を包括的に紹介する展覧会(2021年:M WOODS/北京、23年:M WOODS/成都、24年:東京都現代美術館)のキュレーターを務める。札幌国際芸術祭2014プロジェクト・マネージャー(学芸担当)、ヨコハマ・パラトリエンナーレ2014キュレーター。

「2023年 『現代美術キュレーター10のギモン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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