少女日和

著者 :
  • 青弓社
3.00
  • (0)
  • (0)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 8
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784787290328

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 1990年刊。著者の第一評論集。扱われているのは、吉屋信子、尾崎翠、夢野久作、久生十蘭、新井素子、大原まり子、吉本ばななの(<少女>が登場する)作品。
    先に『尾崎翠 砂丘の彼方に』(2010年)を読んでいて、他にも尾崎翠を論じているのを知り、手に取った。
    読みづらかった、と言ったら失礼だろうか。90年当時の批評的コンテクストに沿ったものなのか、発表した『ユリイカ』『幻想文学』『早稲田文学』といった雑誌が求める言説のコードがこういったものだったのか、文章が飛躍的、象徴的、暗喩的と言えばいいのか。(<エロス><欲望>という語句が作品を動かしていく原動として頻繁に用いられたり、「アルトー的狂気」「脱構築」「ドゥルーズふう」という語句も登場する。)
    いや、面白かったんですけどね。
    尾崎翠の作品について、「彼女が築きそして住んだ世界は、現代の表現の黎明の領域だった。それを終生自覚することがなかったのが、尾崎翠の栄光と悲惨のゆえんかもしれない」と厳かに称賛を贈っている。

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

文芸・演劇評論家、大学講師など。宝塚関係の著作に、『宝塚──消費社会のスペクタクル』(講談社選書メチエ)、『宝塚というユートピア』(岩波新書)。最近の論文「GHQ占領期の宝塚歌劇」(『占領期文化をひらく──雑誌の諸相』早稲田大学現代政治経済研究所研究叢書26、二〇〇六年八月)、「宝塚歌劇の近代と脱近代」(仮題)(『國文学──解釈と鑑賞』別冊近刊)など。二〇〇七年二月に杉並区で宝塚をテーマに講演予定、どうぞよろしく。

「2006年 『宝塚アカデミア28』 で使われていた紹介文から引用しています。」

川崎賢子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×