- Amazon.co.jp ・本 (93ページ)
- / ISBN・EAN: 9784787709318
作品紹介・あらすじ
奈良県・三輪山の麓に広がる纒向(まきむく)遺跡。二世紀末に突然あらわれ、四世紀中頃に突然消滅したこの大きな集落は、邪馬台国の有力な候補地として浮かびあがってきた。祭祀場跡や大溝、東国や西国からやってきた人びとの痕跡、纒向型古墳などから追究する。
感想・レビュー・書評
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表紙の木製の仮面は建売住宅(仮称)ヒミコの里のどこかの区画で見つかったという未確認情報(うわさ)を口にする人がいるほど、見つかった時はそれなりに話題になった。
真偽はともかく、纏向遺跡は唐古・鍵遺跡よりも少し後、まさに邪馬台国の時期に繫栄した巨大集落の遺跡である。現在は桜井市にあたる。桜井市には纏向文化財センターがあり、定期的に発掘調査報告書頒布や、現地説明会などが行われている。現地説明会資料もホームページからダウンロード可能であり、最新情報はそちらを確認すると良いと思う。
発掘調査報告や関連書なども膨大にあるのだが、遺跡のことを知る入門書としてこの本は最適だと思う。著者の他の本も併せて読むと理解が深まると思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大規模な館の遺跡が出て来たニュースを見たので、ついつい読みかけの他の本を置いて読み始めてしまいました。
発掘されればされるほど、面白さが増していますねえ、この遺跡。
180年頃に突然出現して、350年頃に突然消滅する。大和以外の土地の土器が30%も占め、そのうち東海系土器が50%も占める、この一大祭儀都市は、果たしてなんだったんでしょうね。
350年頃消滅する、ということは、ハツクニシラススメラミコトが即位して用なしになった、ということらしい。古墳の埋葬施設も、古墳時代のそれとはだいぶ違っていて、半島からの影響や道教の影響がみえて、面白い~~。