千年の旅の民―〈ジプシー〉のゆくえ

著者 :
  • 新泉社
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本棚登録 : 25
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784787710161

作品紹介・あらすじ

伝説と謎に包まれた"流浪の民"ロマ民族(ジプシー)。その真実の姿を追い求めて-。東欧・バルカン半島からイベリア半島に至るヨーロッパ各地、そして一千年前に離れた故地とされるインドのタール砂漠まで。差別や迫害のなかを生きる人々の多様な"生"の現在をとらえた珠玉のノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • フラメンコはジプシーの音楽。
    ロマはいろいろな土地を訪れ、出会う異文化と摩擦を起こしてきたが、一方で異文化を自分たちの内側に取り込むことで生き抜いてきた。彼らは異文化と対決する道を選ばず、受け身で柔軟に総体した。さらには自己と他者の文化をミックスしながら、どこにもない唯一のオリジナルの文化を生み出してきた。それらを可能にする才能も備わっていたが、それは同化ではなかった。彼らはロマとしてのメンタリティを失わなかった。

  • (チラ見!)

  • 不耕不住の サンカ の民を思いながら
    読んでいた

    「同じ神に祈り、同じ民族を確認し、同じ領土の国家を創り、そこに住み、何かに帰属していることで自分を意識する。どこかに所属しているという安心感。そのために仲間を作り、また、仲間と他者を区別する。区別して、他者を攻撃していないと仲間との絆が成り立たないほど、本当は嘘っぱちで脆弱な結びつきにわれわれの暮らしは依存しているのかもしれない。考えてみれば、たかだか二十世紀になって、つくられた価値観だ。」p171
    「むりやりどこかに帰属しているヨーロッパの中で、国家にも民族にも宗教にも、どこにも帰属しないということが、ロムがロムとして存在する最も平易なことだったのかもしれない。」

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著者プロフィール

1956年茨城県大洗町生まれ。水戸市で育つ。早稲田大学第一文学部文芸学科卒業。出版社勤務を経て1984年よりフリー。著述、編集、写真撮影にたずさわる。著書に赤線跡研究のブームを牽引した『赤線跡を歩く』(自由国民社、1998年)『消えた赤線放浪記』(ミリオン出版、2005年)『写真集・赤線奇譚』(ミリオン出版、2010年)『色街百景・定本赤線跡を歩く』(彩流社、2014年)のほか、『昭和歌謡替え歌70選』(カストリ出版、2016年)がある。オリジナル楽曲に妻・絵美との共作『私いくつに見えるのでしょう』(カストリ出版から発売中)などがある。趣味=散歩、服飾、ヤフオク。持病=喘息、食道炎、腰痛。東京都江東区在住。

「2016年 『昭和歌謡替え歌77選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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