盗伐 林業現場からの警鐘

著者 :
  • 新泉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784787723192

感想・レビュー・書評

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  • 兄が相続して山を持っているので身近に感じたせいかもしれませんが、怒りながら読みました。宮崎県の盗伐の例を挙げられていて、こんなことがまかり通っていいのか、とずっとプンプンしながら読みました。盗伐した業者の言い訳、木が盗まれているのに警察が動いてくれないジレンマ、消極的な行政…。こんなの許されていいのか、ということばかり。もしも、この本の事例のように、兄の山が重機で踏みつぶされ、父が孫のために植えた木が勝手に伐られていたら、と想像すると、全く納得がいかない被害ばかりでした。

    盗伐や外国で違法に伐採された木が日本で普通に流通されています。私自身が望まずにしてそのような木で作られた家に住んでいるかもしれませんし、そのような木で作られた建築物を「自然を感じられて凄い」と思っているのかもしれません。
    ヨーロッパのような厳しい法律で流通の面から違法伐採から木や自然を守って欲しい、と願わずにはおられません。

    その一方で、山はみんなのものではありません。山は山主の物。そこに植えられた木の持ち主が別の場合もあります。山主の中には誰も相続しないから仕方なく山を相続し、間伐する費用がない人も少なくないでしょう。相続自体がされておらず、持ち主がわからない山も多いようです(そのような山は盗伐のターゲットになりやすい)。
    なので「SDGs 15.陸の豊かさも守ろう」って、日本全体で実現しようとすると一筋縄ではいかないのだろうな、と思います。

    読み終わってから、ぐるぐると考えが巡っています。
    私には何ができるだろう。
    ライフワークじゃないけれども、山・森についてこれからも知識を増やしたい。
    まずはこの本に出会えてよかった。

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。静岡大学農学部を卒業後、出版社、新聞社等を経て、フリーの森林ジャーナリストに。森と人の関係をテーマに執筆活動を続けている。主な著作に『虚構の森』『絶望の林業』『森は怪しいワンダーランド』(新泉社)、『獣害列島 増えすぎた日本の野生動物たち』 (イースト新書)、『森林異変』『森と日本人の1500年』(平凡社新書)、『樹木葬という選択』『鹿と日本人―野生との共生1000年の知恵』(築地書館)、『ゴルフ場に自然はあるか? つくられた「里山」の真実』(ごきげんビジネス出版・電子書籍)など多数。ほかに監訳書『フィンランド 虚像の森』(新泉社)がある。

「2023年 『山林王』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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