尾崎翠―『第七官界彷徨』の世界 ―(女性作家評伝シリーズ 5)

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  • 新典社
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  • Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784787973054

感想・レビュー・書評

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  • 尾崎翠は生涯引き裂かれた内面を持ち続けたのだと、私は思う。彼女の執筆への断念を、薬を飲み、神経を痛めつけてまでも書き続けた苦しみから開放されて、ほっとしたのでは、と思う気持ちもある。しかし、尾崎翠は「書くこと」と「生きること」との間の亀裂を、生きることを選ぶことによって解消したのではなかった、と思う。それは、一度その深い淵を見てしまった者の内面に生じた分裂は、どちらかを選ぶことによって解消されるというものではないからだ。そして創作こそがその断絶を垣間みさせると同時に、唯一超えていくことのできる道だからだと思う。(あとがき)

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プロフィール

1937年、東京都生まれ。
詩人、比較文学・女性学・ジェンダー論の研究者。東京女子大学文理学部英米文学科卒業。米国イェール大学大学院博士号取得(アメリカ文学)。
2004年から2016年まで学校法人城西大学、城西国際大学で学長、理事長を歴任。学生時代から詩作、評論、研究活動に取り組む。
代表作に一巻選集「水田宗子詩集」(思潮社)、大庭みな子氏との往復詩「炎える琥珀」(中央公論社)など。

水田宗子の作品

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