新訳版 子どもの想像力と創造

制作 : 広瀬 信雄  福井 研介 
  • 新読書社 (2002年7月1日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (181ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784788041134

新訳版 子どもの想像力と創造の感想・レビュー・書評

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  • 創造的想像は文化を作り上げてきました。
    子どもの頃から、創造的想像の楽しさを養う事は教育的に良い事です。

    想像は誰しもが産まれ持っています。
    幼児の頃は想像を絵に創造します。
    学齢児童の頃は、絵から文へ想像を創造します。

    子どもは遊びの中で経験した事を模倣し改作して創造活動をしています。子どもはファンタジーの中で生きています。ですから創造したものは虚構であふれています。欲望や希望であふれています。現実性はまだありません。

    しかし、非現実性を否定してはいけません。大人が早くから指摘せずとも、ある年齢がくれば、現実と虚構の間で揺れ惑う時代がきます。生涯を通しライフステージごとに課題が与えられるでしょう。そうして、子どもは何時の間にか成熟した大人になっていきます。

    課題をやり通す際に、大きな力を与えてくれるのが、現実性ある創造的想像力です。これは、自分の将来を推測し、進むべき道を示してくれるでしょう。また、社会の一員として、文化形成に貢献するでしょう。

    想像と創造は人間に与えられた大いなる力です。

    以上の事を、ヴィゴツキーから学びました。

  • 人間の創造的な活動こそ人間が未来を向いていて、未来をつくりだし、自らの現状を変えるような存在にしているのです。p11

    味わった心的体験の創造的な改造であり、それらの複合化であり、子ども自身の内的要求と興味に応える新しい現実を過去の心的体験からつくりあげる過程なのです。p15

    想像というものが知性の、暇つぶし的なお遊びではなく、また空中にぶらさがっているようなどうでもよい活動でもなく、それは生活していく上で必要不可欠な機能であることがわかる。p18

    【定式】
    想像力による創造活動は、人間の過去経験がどれだけ豊富で多様であるかに直接依存している。人間の過去経験が豊かであればあるほど、その人の想像に資する素材も多くなります。p21

    教育学的な結論は、子どもたちの創造活動のためにしっかりした基礎をつくりたいと望むのであれば、子どもの経験を広げる必要があるということです。子どもが見たり、聞いたり、体験したりすることが多ければ多いほど、また子どもが知ったり、学んだりすることが多ければ多いほど、さらに自らの経験として現実の要素を多く持っていればいるほど、他の条件が同一であるならば、子どもの想像活動はより有意義で、生産的になるでしょう。p22~23

    自分自身の経験の狭い境界内にとどまることなく、他人による歴史的あるいは社会的経験を想像力を使って自分のものとしながら限りなく歩んでいける。p25

    想像力と経験の二重の、相互的な依存関係。p26

    【環境と創造の依存関係の説明 by ヴェイスマン】p49
    「サモア島に並外れて優れたモーツァルトのような天才が生まれたとする。いったいその子どもに何ができようか?最大でもできることはせいぜい三つ四つの音から七つの音まで音階を広げて、やや複雑なメロディをつくることぐらいである。その子どもは、アルキメデスが発電機を発明できなかったのと同じように交響曲を作曲することはできないであろう」p49
    つまりあらゆる発明家は、天才と言えども常にその時代、その環境の作物なのです。
    創造とは歴史的な継承の過程であって、そこでは後発のすべてのものが先行するものによって定められているのです。

    【人間の行動において想像力が果たしている二重の役割】p60
    想像力は人間を現実から連れ去ることも連れ戻すことも同様にできます。

    ドストエフスキー「この世に、ことばの苦しみよりも強い苦しみなどありはしない。口から時々思慮のない叫びが破裂するが、どうにもならない。心をもやす愛情はできるがどうにもならないし、私たちの貧しいことばは冷たくて、みすぼらしい」p66

    リボー「何かを生みだす想像力は、その創造性を個人的生活と社会的生活、また思弁的な生活と実際的な生活のすべてに渡って貫いている。つまり想像力は至るところに存在しているのだ」p72

  • 内容(「MARC」データベースより)
    芸術学、教育学、心理学の領域に関わり、子どもの視点からみた遊び、ことば、絵、学習等のあらゆる活動を扱い、子どもの発達におけるそれらの役割を明確に定式化した著作。1972年刊の新訳版。
    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

    広瀬 信雄
    長野県生まれ。1978年から1989年まで、養護学校教諭。現在、山梨大学教育人間科学部。教授(障害児教育講座)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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