投機としての文学―活字・懸賞・メディア

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  • 新曜社
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  • Amazon.co.jp ・本 (417ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784788508408

作品紹介・あらすじ

小説に大々的に懸賞がかけられ、文学が投機の対象とされた。20世紀初頭の、若者が文学にあこがれ、文学が商品と見なされはじめた時代を、戦争報道、文壇の形成、投書雑誌、代作問題などをとおしていきいきと描く。

感想・レビュー・書評

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  • 某アーカイブでTRANSARTブックガイド第二版を見かけ、徳永直『光をかかぐる人々』の項目に本書が紹介されていたのに今頃気づき、あわてて眺めてみた。
    紹介文には、かうあった。《紅野謙介『投機としての文学――活字・懸賞・メディア』(新曜社、2003年3月20日)の「はじめに――花田清輝と徳永直と」(pp.9-19)では、「三谷幸吉から徳永直へ、徳永直から花田清輝へ、歴史をめぐる問いのリレー」(p.18)を見ている。》
    この紹介文を見て、ひょっとすると幻となっている三谷の“再販原稿”を花田が受け取ってゐたといふやうな驚くべきリレーが行はれていたのかと勝手に想像してしまった己なんだども、さうぢゃなくて、花田が3回も『光をかかぐる人々』に言及してゐたことと随筆風論考小説を数編記したことを指して、「歴史をめぐる問いのリレー」と紅野が評したってことだった。
    紅野先生は『本と活字の歴史事典』の小宮山論攷にも言及されてゐるんだども、その書きぶりから察すると、『世界文化』連載の『光をかかぐる人々』続編はご覧になってゐない模様。

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著者プロフィール

1956年東京都生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程中退。日本大学文理学部特任教授。専攻は日本近代文学。著書に『書物の近代』(ちくま学芸文庫、1999)、『投機としての文学』(新曜社、2003)、『検閲と文学』(河出ブックス、2009)、『物語岩波書店百年史1 「教養」の誕生』(岩波書店、2013)、『国語教育の危機 大学入学共通テストと新学習指導要領』(ちくま新書、2018)、『国語教育 混迷する改革』(ちくま新書、2020)など。

「2022年 『職業としての大学人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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