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- Amazon.co.jp ・本 (536ページ)
- / ISBN・EAN: 9784788512436
作品紹介・あらすじ
体験者の高齢化が進むなか、戦争体験の継承は喫緊の課題となっています。本書は、戦後日本の戦争体験論からは周辺とみられがちな、沖縄の戦争体験、広島・長崎の被爆体験を中心に、従来の戦争体験論との違いを論じます。沖縄は、激しい戦闘が住民ぐるみで行なわれて、3分の1の住民が亡くなりましたし、戦後は長い間、米軍の支配下に置かれました。広島・長崎も原爆によりそれぞれ12万人、7万人が犠牲になり、その被爆後遺症は「現在」も続く戦争体験です。そのような特異な体験を、地方のメディア(地方紙、文芸誌、ミニコミ誌など)の丹念な掘り起こしを通じて明らかにします。そこからは、従来のような戦中派・戦後派・戦無派などの体験の違いによるだけでなく、社会状況・力学の違いによる変容も明らかになります。戦争体験論のさらなる深化・継承をめざす労作であります。
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