コピペと言われないレポートの書き方教室: 3つのステップ

著者 :
  • 新曜社
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本棚登録 : 310
感想 : 68
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  • Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784788513457

作品紹介・あらすじ

◆コピペ力を引用力へ

多くの大学で盗作問題、とくにコピー&ペースト操作で継ぎはぎされたレポー
トの問題が、学期末の風物詩になっています。「コピペ」をやめさせ自分の力
でレポートを完成するようにさせる教育は全大学必須と言えるでしょう。しか
し電話帳のような分厚い家電の取扱説明書を読む人が少ないように、細かな文
章作法まで伝えるマニュアルは分厚すぎて使いづらいものです。大学新入生が
やる気を失わずに書き始められるためには、まず最低限のポイント、「コピ
ペ」と引用の区別を知り、調べたことを引用・要約しつつ自分の意見を述べる
方法に絞ったマニュアルが必要ではないでしょうか。初めて読む教科書として
プレゼミにも最適な一冊です。著者は徳島大学総合科学部准教授

感想・レビュー・書評

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  • レポートを書くうえでの七つのポイントを列挙するとともに、ポイントに沿ってレポートを書くうえで守るべきルールをレクチャーするのが本書の大きな流れです。コピペとは似て非なる、「引用」の作法に始まり、句読点や接続詞、禁止ワードといったレポートにおける文法上の具体的なマナーはもちろんのこと、パソコンでの文書作成ソフトやインターネットの使い方についてまでも細かなアドバイスが与えられており、書名に掲げるとおりレポートを書くためのハウツー本としての役割を全うします。

    そのうえで、何よりも特徴的なのは、装いには表れていない「民主主義」という、本書がはらむ裏のテーマにあります。前述にあるレポートを書くための七つのポイントを守りながら習得する「自分の意見を根拠づけて主張する」技術は、実は「相手の意見をよく聞いて、それを理解し、適切に反論すること」と同義であって、それこそが民主主義にあって人びとに求められる姿勢であり、かつ、大学で学ぶべき本質でもあると著者は説きます。そこから前述のポイントを顧みれば、とりわけ「複数の情報源を確認する」「反対意見・反対の事例を常に探す」といった点などには、その骨子が端的に表れていることに気付かされます。

    終盤では、民主主義においてありがちな、"多数決こそが絶対である"という誤解を、簡潔明瞭な説明でもって退けたうえで、多数決(強者)の意見だけがまかり通るようになれば「道理の通らない恐ろしい社会になる」として民主主義の瓦解への懸念を示します。そして、そのような事態を避けるためにも正しいレポートの書き方は重要な技術というだけでなく、民主主義において臨むべき姿勢そのものだと訴えています。

    全体で100頁程度の少ない紙数ながら、「レポートのハウツー」と「民主主義」という一見して全く関連のない表裏のテーマがスムーズに接続し、民主主義における基本の再認識を促すためにも著された、書名からは想像しがたい特色をもつ著書となっています。

  • 何気なく図書館で手に取ったのがきっかけだったが、今まで読んだレポートの書き方についての参考書のなかで一番役にたつ内容だった。それまで読んだものはインターネット時代に促していない古典的「書き方本」だったのに対し、この本はどういったウェブサイトからどのように引用したらよいのか(そしてそれはなぜなのかという理由)、電子メールでレポート提出する際の注意点などがわかりやすく解説されている。さらに、このような技術的な事柄だけでなく、大学でレポートが課される意義について深い考察がされている。マニュアル以上の本。

  • 再読。これはプラクティカルでよい方針だったと思う。

  • 所在・利用状況を見る:
    https://sistlb.sist.ac.jp/opac/volume/178401

  • 【学内】
    https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000043534
    【学外】
    https://elib.maruzen.co.jp.iuhw.remotexs.co/elib/html/BookDetail/Id/3000043534
    最初に利用する際は、eリソースコネクトへログインし、上記URLを再度クリックしてください

  • 愛知大学図書館のOPAC https://opac.aichi-u.ac.jp/webopac/BB00968770

    コピペレポートは盗作となり、減点となってしまいます。
    書いたレポートを「コピペ」と言われないようにするためには
    具体的にどこをどのようにして修正していけばよいのかを
    引用や要約のやり方を中心にして解説しています。
    また巻末にあるチェックリストで最終確認もすることができ、
    提出の直前まで役に立つ一冊です。

  • ◇─◇─◇─◇ 企画展示 ◇─◇─◇─◇
          ネッとしょ検索
    ◇─◇─◇─◇─◇─◇─◇─◇─◇─◇

    レポート書くときには、インターネットで検索したり、本を参考にしたりするけれど、調べた内容を引用する際、ルールを守っていないと、他人の著作物の「盗用」とみなされてしまうことも……。
    本書では、基本的な引用ルールや、引用をするときの文章校正のやり方など、レポートを書く上で「コピペ」や「盗用」と言われない正しい引用方法を伝授する。
    P.25からは、インターネットで調べてきた情報の上手な活用術や、取り扱う際の注意点も解説している。

    ◇─◇─◇─◇─◇─◇─◇─◇─◇─◇

    OPACはコチラ!▼
    https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000017745

    貸出期間 3週間

    ◇─◇─◇─◇─◇─◇─◇─◇─◇─◇

  • ◎信州大学附属図書館OPACのリンクはこちら:
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB13187969

  • 貸出状況はこちらから確認してください↓
    https://libopac.kamakura-u.ac.jp/webopac/BB00254020

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著者プロフィール

1970年奈良県生まれ。徳島大学総合科学部教授。1999年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。2002年博士(文学)学位取得。専門はフランス近代哲学、科学哲学。主な著書に『コンディヤックの思想――哲学と科学のはざまで』『人間科学の哲学――自由と創造性はどこへいくのか』(以上、勁草書房)、『認知哲学――心と脳のエピステモロジー』『コピペと言われないレポートの書き方教室――3つのステップ』(以上、新曜社)、『ひとは生命をどのように理解してきたか』(講談社選書メチエ)、『人をつなぐ 対話の技術』『語源から哲学がわかる事典』(以上、日本実業出版社)、『「大学改革」という病――学問の自由・財政基盤・競争主義から検証する』(明石書店)。翻訳書にコンディヤック『論理学――考える技術の初歩』(講談社学術文庫)。

「2022年 『「みんな違ってみんないい」のか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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