心理学で文学を読む: 困難を乗り越える力を育む

著者 :
  • 新曜社
3.00
  • (0)
  • (0)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 24
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784788514355

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 心理学と文学の協同。異なる領域のふたつの学問に、どんなアプローチをしていくのか、とても興味があります。
    たしかに文学のテーマとしてよく登場する「現状に不適応に陥った者の治療・回復」は、心理学の重要なテーマ。村上春樹『海辺のカフカ』、小川洋子『博士の愛した数式』、大江健三郎『芽むしり仔撃ち』、遠藤周作『沈黙』、夏目漱石『こころ』、森鴎外『舞姫』、モンゴメリ『赤毛のアン』といった著名な作家の文学作品が例として取り上げられているため、とっつきやすさがあります。

    著者が心理学的知見をもとに実証的・理論的に比較検討した例も多く紹介されており、つらい状況に直面した作中の主人公の言動を、発達心理学の視点から読み解いていく方法。
    提起された問題の解決法として、最近心理学で話題となっている「レジリエンス」(精神的回復力)に言及し、人間のもつ精神的回復力の可能性を探る方向性をとっています。

    各国の国語教科書で取り上げられる文学作品の比較検討もあり、国によって作品の内容がずいぶん異なるのは、国民性の好みの差によるものか、もしくは国家の押し付けが入っているのかという問題提起も挙げられます。

    専門家らしくきちんと真面目にまとめられており、文学作品と発達心理学、両方の理解に役立つ内容となっています。

  • タイトルの通り、文学作品を発達心理学の観点から考察したもの。読んだことのある作品に関する部分のみ、読んでみた。

    海辺のカフカ
    博士の愛した数式
    "It"と呼ばれた子
    こころ
    羅生門
    ごんぎつね

    著者は発達心理学という学問の研究者らしく、用語を用いて論理展開が明確になされている。心理学用語について、きちんと咀嚼できたわけではないが、なぜその作品を取り上げたのかやどんな観点でその作品を分析しているのかはわかりやすい。

    海辺のカフカと博士の愛した数式は、もう一度読んでみたいと思った。前と別の視点で読める気がする。

  • 死ぬほどつまらん。

全3件中 1 - 3件を表示

山岸明子の作品

ツイートする