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本 ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784788719101
作品紹介・あらすじ
「われわれは謀略を研究し、謀略を撃滅し、謀略から身を守らねばならない。」
―インテリジェンス解説の決定版とも言える書が1964(昭和39)年に時事新書から刊行されていた!
外交関係者や経営者などに読み継がれてきた不朽の名作『謀略』。現代日本におけるインテリジェンスの第一人者で、現役外交官時代から本書を愛読していたという佐藤優氏が、現在の国際情勢や自身の外交経験も踏まえた解説を加え、新装リニューアルします。
著者は、佐藤氏が「旧大日本帝国陸軍が生んだ傑出したインテリジェンス・オフィサー(情報将校)」とたたえる大橋武夫氏。兵法を経営に生かす「兵法経営」でも知られています。
本書では日露戦争時に活躍した明石元二郎・陸軍大佐をはじめ、ソ連のスパイだったリヒャルト・ゾルゲ、戦国武将などを例に、インテリジェンスのノウハウを解き明かします。著者の鋭い視点が光る最終章「七 謀略を考える」は必読! 会社・組織のマネジメントにも役立つ知識が満載です。
【「七 謀略を考える」の内容例】
・スパイの手段
・スパイの手順(狙う人)
・スパイ防止/スパイの外見
・近代謀略の矢は大衆に向けられる
・よい工作員
・日本人は謀略に弱い
・侵略者は、悪者をデッチあげる
60年の時を越えても色あせないインテリジェンスの考察は、日本人に警鐘を鳴らし続けています。
地政学リスクが高まる今こそ読みたい名著、待望の復刊です。
感想・レビュー・書評
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面白い。事実は小説よりも奇なり、とはこの書のことを言うのか。明石元二郎やゾルゲの謀略から紐解く、近世日本の工作。
また、「まえがきに代えて」を佐藤優氏が書いている。2024年の日本が置かれた状況を明確に示している。すなわち、今こそ日本に明石元二郎が必要だと。
第七章は、情報収集の観点から興味深い。この章は何度読んでも良い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
著者大橋武夫は陸軍参謀第二部所属ではなかったものの、優れたインテリジェンス能力を持っていた。戦後そのノウハウを企業経営に活かした。本書『謀略』では著者が明石元二郎、リヒャルト・ゾルゲ、戦国武将それぞれの工作を具体的に見ていくが、その中でも特に現代人が読むべき箇所は(七)謀略を考える、であろう。こちらの箇所は作家佐藤優が具体的な解説をしているが、地政学リスクが叫ばれる昨今だからこそ、諸外国とどのような関係で付き合うべきかを考えさせられる。
まず「謀略」と似た用語に「諜報」があるが、これら用語は明確に異なる。諜報とは、単に相手の状況を知るだけであるが、それに対して謀略とは、自身の実力をなるべく使わず相手を自分の思うようにすることだ。また謀略の工作には、文書によるものとスパイによるものがある。前者は今日でいうオシントに該当する。しかし謀略を実行する場合、最も重要なことがある。それは相手に誠意をもって接することだ。これは解説で言及されているが、これは陸軍中野学校においても同様の教育方針である。たとえ協力者が欲しい情報を収集できなかったあるいはその情報がガセネタであったとしても、その人をぞんざいに扱ってはいけない。 -
2024.03.27 品川読書会で紹介を受ける。ロシア戦争時、明石元二郎は裏でロシア庶民を革命へ扇動する。
著者プロフィール
大橋武夫の作品





