トルストイの民話

著者 :
  • 女子パウロ会
3.20
  • (0)
  • (3)
  • (6)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 23
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784789606202

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 難しそうなトルストイの民話を児童書で読んでみた。

    トルストイは、「民話の形こそ最高の形式だ」と言っているそうだ。
    ーー民話は話の筋がはっきりとしている。文章も分かりやすく簡潔、登場人物がどの人もそこら辺にいそうな、どの地域、どの時代にも通じる人間の原型があって親しみやすい文学。そして生涯をかけて得た人生観、社会観を語るには、民話の形がふさわしいということーー(筆者あとがきから引用)

    タイトルだけでも考えさせられる。トルストイの信仰心も感じられた。

    【イワンのばか】
     出世やお金に執着する兄弟に対し、欲のないイワンの生き方。
    【ふたりの老人】
     貧しい人への施しを神様が温かく見ていたかのような宗教的な話。
    【火は小さいうちに消さないとー】
     小さな揉め事がやがて大きな火となる。今日の戦争もそうだろう。
    【人はどれだけの土地がいるか】
     広い土地を求めて欲張るが、結局最後に必要なのは、亡き後の自分を埋葬する分の小さな土地だけだった。この結末にはショックを受けた。
    【人は何によって生きているか】
     神の命により地上に遣わされた天使の話。

    • 川野隆昭さん
      文豪トルストイの民話ですか!

      かの国の大統領に読みなさいと、言ってやりたいですね。

      僕も、2~3作品のタイトルを聞いた事があるくらいで、...
      文豪トルストイの民話ですか!

      かの国の大統領に読みなさいと、言ってやりたいですね。

      僕も、2~3作品のタイトルを聞いた事があるくらいで、未読のものが多そうです。

      内容も、民話の形式をとっていて、古びてなさそうですね。

      興味深いです。
      2022/06/05
    • なおなおさん
      川野さん、おはようございます。

      最近、"有名文学を漫画で読む"なる本を読み、今度は活字で読みたいなと思いました。色々と検索して簡単に読めそ...
      川野さん、おはようございます。

      最近、"有名文学を漫画で読む"なる本を読み、今度は活字で読みたいなと思いました。色々と検索して簡単に読めそうな本書を見つけ、図書館で借りました。

      そうですね。かの国の大統領、自国の文学なのに残念です。
      古びておらず、気持ちにすっと入って来ました。読んで良かったです(^_^)
      2022/06/05

著者プロフィール

1922年東京都生まれ。短編「さぎ」で日本児童文学者協会新人賞を受賞。『鯉のいる村』(新日本出版社)で野間児童文芸賞、芸術選奨文部大臣賞、『花咲か』(偕成社、その後石風社)で日本児童文学者協会賞を受賞。
主な作品に『かさこじぞう』『ききみみずきん』(以上ポプラ社)、『十二支のはじまり』(教育画劇)、『けいたのボタン』(にっけん教育出版社)、『赤いくつ』(女子パウロ会)、『一九四一黄色い蝶』(くもん出版)、『街道茶屋百年ばなし・熊の茶屋』『街道茶屋百年ばなし・子育てまんじゅう』『街道茶屋百年ばなし・元治元年のサーカス』(以上三部作、石風社)『久留米がすりのうた』(石風社)など多数ある。

「2009年 『花咲か 江戸の植木職人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

岩崎京子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×