イヴの七人の娘たち

  • ソニ-・ミュ-ジックソリュ-ションズ
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  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784789717595

作品紹介・あらすじ

遺伝学者のブライアン・サイクスが、5000年前に死んだヒトの化石をきっかけにミトコンドリアDNAの重要性を発見し、現代人の共通祖先を探しあてた。本書は、従来の定説を覆し、驚愕の事実を明らかにするまでの、不断のチャレンジと「知」の格闘の物語である。

感想・レビュー・書評

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  • すごい話だった。細かいところは難しくて解らなかったが、ミトコンドリアDNAが、母から娘だけに受け継がれるということは分かった。これを利用すれば、自分の先祖が本当に分かるかもしれない。

  • 2015年7月21日 追記

    国立科学博物館 2015年7月7日(火)〜10月4日(日)
     http://www.seimei-ten.jp/midokoro/midokoro_01.html
    生命大躍進 −脊椎動物のたどった道−

    関連のイベントで、「人類進化への道」に焦点を当てた講演会に参加しました。
    DNA解析で多くのことがわかるようになって、従来の説が新しい説に書き換わっているワクワクするこの頃。
    ホモ・サピエンスのミトコンドリアについての最新の研究成果など、驚きの情報はすごく面白かった!

    この本、途中までしか読んでいなかったので、続きを読もう!

    2013年6月 記

    映画「コン・ティキ」を見る前に、そこのところだけを読みました。

    ミトコンドリアDNAの解析では、従来学説の西から移住説を補強。
    「コン・ティキ」説は夢があるけれど、却下。

    2013/6/29公開の映画「コン・ティキ」 おもしろそう!
    見ました! ⇒ https://blog.goo.ne.jp/pasobo-arekore2005/e/0839a034e079be4acbe533c5280d7f27
    2013/07/03 映画「コン・ティキ」を見る 〜 Myブログ「パそぼのあれこれフリーク:Part2」

    このあと、はじめからじっくり読みます。

    イヴの七人の娘たち

    内容 :
    母系のみで受け継がれるミトコンドリアDNAを解読し、幾千の世代、幾万の生命を遡ると、誰もが太古の昔に生きた自分の祖先に出会う…。
    あなたは誰の子どもなのか? 人類をつなぐ固い絆を解明するノンフィクション。

    著者 : ブライアン サイクス
    オックスフォード大学人類遺伝学教授。
    テレビのレポーター、議会の科学アドバイザーとしても活躍。DNA遺伝子の国際的権威のひとり。

    2013/06/23 借りる。 7/2 読み始める。 読み終わる。

  • 抜粋略:
    DNAには個人としての歴史だけでなく、人類の歴史のすべてが書き込まれている。過去からのメッセージを解読できるようになった。我々は古代世界からの旅人なのだ。(終)

    前世占いやスピリチュアルに傾倒する、また正統派らしい学問の分野においても、心理学の過去世療法、シュタイナー教育、形而上学、それらは自らの存在意義や解明できない特徴を生まれる以前とのつながりに求める行為、その行為は馬鹿らしいことではなく、遺伝学テクノロジーが解明しつつある。私は〇〇の生まれ変わりかもしれないと思うことは実際その可能性を秘めていると言えるのではなかろうか?過去の人間のなかに自分との類似を発見する、それは自分のDNAが何千年も前の人類と一致することなどから理解できる。人は必ずしも親兄弟など近親者との類似だけではない、遠く離れたしかも異国の、過去を生きた人間と一致する、というのは我々が時間を超えた形で存在する存在であることをある意味、証明している。
    そのような解釈は血統や国、過去までも超えて、我々がつながっていていることの認識を強化し、争いが自分を傷つける行為であることを理解し、われわれは一部であり全体であること、人類共通の認識として広まることを願う。

  • 愛読書です。現代ヨーロッパ人の95%の人が、7人の女性を共通祖先に持つという。とただ言われてもピンと来ないが、その7人に名前を与え、遺伝学的・考古学的・気象学的・地理的に当時彼女たちが生きていた時代を再現してみると、ぐっと身近に感じられる。ロマンあふれる物語に仕上がっています。

  • アイスマンのDNAからポリネシアの祖先による公開、チェダー人とバース卿(小さな妻たちを持つロングリートの下半身)とその執事。興味深いエピソードの連続で大変面白かったです。ハムスターの母は一匹…

  • 時間がある時にじっくり読みたい。真面目な話。

  • 無意味にインパクトのあるミトコンドリアDNAによる母系家系図の話。面白かった。

  • 遺伝子 x 考古学。どちらのジャンルもあまり読んだことが無かったため間違った認識があるかもしれないが、学んだことは以下の通り。

    - ミトコンドリアDNAは母親からしか受け継がれない
    - ミトコンドリアDNAの突然変異の頻度は安定しており、それによりある2個体のミトコンドリアの差分から、遺伝学的な距離を逆算できる
    - 世界各地で発掘された人骨から抽出したDNAを調べることで、彼らや彼らの祖先がどのように世界を旅し、現代の我々に繋がっているのかを明らかにできる

    どうやら世界中の全ての人間の祖先は7人の女性に絞られるらしい。彼女らを死せる個体としてではなく、名前や人格を与え、我々の家族として扱う趣向が面白い。一人ひとりの生涯に焦点を当てた架空のストーリーも楽しめた。別冊として読みたいくらいだ。

    全ての現代人は誰もが混血であり、同時に誰もが共通のDNAで繋がっている家族なんだ、という筆者の愛のあるメッセージが印象的だった。

  • ユング『人間と象徴』によると、直観とは「それがどこから来てどこへ行くのかを告げる」とある。この『イヴの7人の娘たち』は、人はどこから来たのかをサイエンスで突き詰めた古典。
    どこへ行くのか、という問いへの答えもここにある。ついでに大野晶子さん訳?って疑問の答えもここにある。

  •  突然変異は周期的にあるものの、母親から受け継がれるミトコンドリア内のDNAは、その形を変えることなく子孫に受け継がれる。一方、男性のY染色体DNAでも過去に遡り、父系図をたどることが可能らしい。人類永遠のテーマ、自分のルーツ探しの旅は終わらない。

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著者プロフィール

オックスフォード大学名誉教授。人類遺伝学の国際的権威。古代人骨からのDNA採取の成功や、ミトコンドリアDNA解析による人類の系図の解明などで知られる。著書に『アダムの運命の息子たち』など。

「2020年 『アダムの運命の息子たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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