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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784789718639
作品紹介・あらすじ
ロングアイランドの風光明媚な街で大量発生した謎の微生物は、住民たちを一夜にして食い尽くした。埃(ダスト)としか見えないその生物の正体は、異常発生して人間を襲うようになったダニだった!悲劇はロングアイランドだけにとどまらなかった。人を襲う吸血コウモリの異常発生、あらゆる昆虫の消滅など、世界各地から寄せられる異変の数々。このままでは人類が滅亡するのは間近だ-この非常事態にリチャード・シンクレアをはじめとする科学者たちは、最新の技術を駆使して大自然への闘いを始めるが…。あらゆる分野に通ずる第一線の科学者が圧倒的なリアリティで描くバイオ・サスペンス。
感想・レビュー・書評
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SFパニックものが好きな自分にとってはかなり面白かった。
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ペレグリーノ『ダスト(上)』(ソニー・マガジン、2002)
サスペンスの皮をまとったバイオSF
ダニの異常発生、血吸コウモリの凶暴化、原因不明の異常事態。消える昆虫。
異常プリオン、ロードアイランドの封鎖、真相に迫りかけると同時に死に直面する科学者。
とSFの構成要素が盛りだくさんです。
ハードSFでは科学者の生き様も重要なポイントですが本書ももれなく。
といって『星を継ぐもの』のハントやダンチェッカーのようなダントツの主役は見当たりませんが、お話としてはその分悪役ジェリーが読ませます。
表向きは強烈な魅力を持ち周囲を惹きつける伝道師、つまづいて囚人となっても看守を丸め込む力量を持っています。下巻での活躍にも期待。
【本文より】
◯そしてジェリーの見たところ、母親は失読症の子どもたちに新しい道を示すという無駄な仕事で、知性という財産をみすみす浪費していた。
◯”無知が恵みである土地では、賢明になるのは愚行でしかない”
◯「わたしの業績に疑問をもつなと教えたりするのは、教師として適切ではないな。なぜなら、優秀な科学者ならば、すべてを疑ってかかることを決して忘れてはいけないからだ」 -
以前読んでいたのだけど、売ってしまい何となく再購入。失礼ながら「ああこういう話か」で手元においておく程ではないかな…と思ってしまい売ったのだが、何かたまに読みたくなるんだな。
バイオ・サスペンスらしいのでサスペンスカテゴリにしてみたが、いっそ「バイオ」カテゴリの方がよかったかな…そうしたらバイオホラーも何もかもいっしょくたに出来るし!
それはともかく、そこら中に山のようにいらっしゃるダニが大増殖して人を襲う話である。まとめすぎだけどそういうこと。でも他の昆虫は絶滅したりして、そうするといろんな餌がなくなって動物も絶命しつつあり…人類は何て昆虫をおろそかにしてきたんだね!という流れ。
これで想像するストーリーから、まったくかけ離れてはいかないと思う。世界は崩壊し、学者達は懸命に奔走し、悪者も出てくるし死者はばんばん出るし、と。リアルタイムに進行する事態は悪化していくばかりで、その流れの中で人間がどうなっていくか?というのも、言ってみれば予想範囲内。けなしているわけではないのだが、「そういう話」が読みたいのなら一定の面白さはあるので結構オススメ。
オチは結構好き。何と言うか、どんでん返しではないのだけど、オチの手前でありきたりのハッピーエンドにしなかったのが好きだ。 -
402夜
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バイオハザードより恐い
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上・下巻
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