ダ-ウィンの使者 (下) (ヴィレッジブックス F ヘ 3-2)
- ソニ-・ミュ-ジックソリュ-ションズ (2002年12月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (444ページ)
- / ISBN・EAN: 9784789719773
感想・レビュー・書評
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上巻とおよそ異なるだるい流れ。ケイの妊娠、死産、そして再妊娠で生まれるまでのストーリーは科学性のかけらもなく、医学サスペンスには程遠くって生まれたステラ。
オープンエンドのラストから「ダーウィンの子供達」というストーリーが始まるようだが、もう勘弁。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
未知のウイルス感染拡大の脅威を描くSF小説とは決定的に異なる本篇は、ウイルスが単なる伝染性の細菌ではなく〝ヒトの進化〟を促す、いわゆる「ダーウィンの使者」として取上げていることにある。<レトロウイルス>の解明を続けていた分子生物学者(ケイ)と人類学者(ミッチ)が、政府の強制隔離から逃れながら、身を捧げて新人類の誕生に挑むという予想外の展開に度肝を抜かれる。ケイとミッチの娘ステラの行末は、続編の『Darwin's Children』で語り継がれるようだが、宇宙からの侵略者を覗き見るような恐怖に脅かされそう。
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◆ネタバレがありますのでご注意ください
科学的な部分はよくわからなかったが、政治や社会情勢が変わっていくところは緻密な積み重ねでなるほどと思わせる。確かにこういうストーリーの場合、そういう部分がないと軽くなってしまうのかな。ただしいかんせん長すぎ。特に最初のほうはいまいちストーリーに乗れなくて辛かった。もう少しコンパクトにまとまっていたほうが一気に読めたかも。
新しい種の人類が誕生するというラストはこれまでに呼んだことがなかったので新鮮だが、なぜそうならなければいけなかったのかについてははっきりとした説明がない。続編があるらしいのでそちらへの持ち越しなのかな? -
でもジャンルがSFじゃなくて、医学サスペンスとかだと思えばそんなもんなのかも。SF読まない人にも勧められる。もっと人間ドラマみたいなものを重視しようとしている感じ。しかしどうかなあ。女の人が子供を持つとなりふりかまわなくなるという過程を描いている。たとえ科学者であっても。半分も読まず結末の予想がつく。クリストファー・ディケンはかわいいな。