シ-ビスケット: あるアメリカ競走馬の伝説

  • ソニ-・ミュ-ジックソリュ-ションズ
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  • Amazon.co.jp ・本 (521ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784789720748

作品紹介・あらすじ

世界恐慌に苦しむ1938年、マスコミをもっともにぎわせたのはルーズベルト大統領でも、ヒトラーでも、ムッソリーニでもなかった。ルー・ゲーリッグでもクラーク・ゲイブルでもない。その年、新聞がもっとも大きく紙面を割いたのは、脚の曲がった小さな競走馬だった。馬主は自転車修理工から身を起こした西部の自動車王、チャールズ・ハワード。謎めいた野生馬馴らしの過去を持つ寡黙な調教師、トム・スミス。片目が不自由な赤毛の騎手、レッド・ポラード。馬の名は、シービスケット。これは、悲運の名馬と男たちの奇跡の物語である。

感想・レビュー・書評

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  • 1930年代後期の米国を熱狂させた競走馬のノンフィクション。
    登場する馬も関わる人物もみな凄いが、熱狂の背景にあったのはやはり「時代」だったのだとうら寂しいエピローグを読んで実感する。思わず息を飲むような迫力あるレース描写が素晴らしい。そして戦いがレース内だけでなく、マスコミや競争相手との心理戦にも及ぶのがスリリングだった。映画『シービスケット』を鑑賞したあとだったので、違いを読み比べることができたのもよかった。

  • ある自由な馬とそれを巡る人間たちのドラマ

  • アメリカ競馬史上に残る競走馬シービスケットと、馬主ハワード、騎手ポラード、調教師スミスの物語。ジャンルはノンフィクションになると思うが、良く解らない。一番しっくり来るのは「評伝」だと思う。

    映画になったので見た人も多いと思うが、原作のほうは映画では描ききれなかった登場人物(馬も)や競馬のバックボーンが詳しく描かれ、大恐慌時代の一面を切り取る内容になっている。

    海外の文章(小説だけでなく色々)を読む醍醐味は、その言い回しを楽しむところにあるのではないか。日本人にはできない引用や比喩は読んでいて勉強になるし、語彙を蓄えることにも繋がるだろう。ずぶの素人が読んでも面白いと思える書き方は勉強になる。

  • 馬について書かれた本ということで、黒馬物語の次に手に取ったのがこの本です。
    購入した当時はまだアルバイトをしていなかったのでこのくらいの値段の本でもとても高くて買うのを何度か諦めたことを覚えています(笑)
    先日の部屋の大掃除の際にしばらく読まない本は部屋から移動させようかと悩みましたが、もう一度読み直そうと思い、部屋に残しました。今月中に読み直します^^

  • 序盤はなかなかシービスケットが活躍しないというか、
    ほとんど出てこないのでちょっと退屈に感じ
    なかなかページが進まなかった。
    関係者の生い立ちやら、当時の歴史背景やら
    期待したものではない話が続くのがややツライ。

    ただ、活躍しはじめる中盤からはどんどん先が気になり
    一気に読み進められるおもしろさ。
    序盤に耐える価値は十分あると思う。

    マンノウォー、ウォーアドミラル、サンタアニタ・ハンデなど、
    競馬好きに馴染みのある言葉が出てくるのは
    読んでいて楽しい。

  • 映画が有名だったので読んでみました。
    これがノンフィクションなのですから、まだまだ現実も捨てたものではありませんね。競馬にはあまり興味がありませんが、なかなか楽しめる内容でした。

  • 実在の競走馬シービスケットの波乱万丈のお話。
    事実は小説よりも奇なり。
    ラストの大勝負はジブリ絵で頭に浮かびあがった

  • ウォーアドミラルとの決戦はYoutubeで見ることができました。

  • 2008.1.8 古本

  •  1930年代後半、アメリカじゅうを沸かせた一頭の競走馬と、彼に携わった人々の物語。
    マンノウォー産駒でありながら、気性が悪く、脚も曲がっていて、レースでも実力が出せないビスケット。
    一流の厩舎を放出され、ウェスタン出身の調教師トム・スミスに拾われたところから、彼の人生は一変、名馬への階段を駆け上がっていく。
    カーディーラーとして財をなした馬主・ハワード、隻眼の騎手ポラードと、取り巻く人間たちも個性派ぞろい。
    決して一流ではない人馬。数々のドラマを乗り越え、ライバルのウォーアドミラルとの一騎討ちのシーンは思わず手に汗握ってしまった!大恐慌時代のアメリカ人がビスケットに熱狂したのもうなずける。

  • ●映画もたいしたものだったけど、小説も相当立派。
    ともかく、登場人物のキャラが見事に立っております。●トビー・マグワイアが演じたレッド・ポラードは、小説版の方がはるかにファンキー。彼は
    懸賞金ボクサー兼ジョッキーにしてアル中、エマソンを愛読する片目のジョッキー。映画版では、アル中の部分はカットされて、なんだか“健全”なキャラになってましたな。
    そこを掘り下げたら、もっとたいした映画になってたかも知れない。
    上映時間が30分延びた可能性も高いけど(笑)
    一方、恋人を省いたのは、物語の焦点をぼかさないためには有効だったと思います。
    登場人物が多すぎると、どうしても散漫になるからなあ。
    “アイスマン”は、こっちでもかっこよかったです。●小説の登場人物=演じた俳優のイメージになっても問題ないなら、映画を先にどうぞ。私は観てから読む派。

  • 映画を見て、何か物足りないもっと細かいところが知りたいと思い手に取った作品。

    競馬や馬のことはまったくわからないが
    当時のアメリカの時代背景や競馬に関係することがわかり易く書かれていた。
    馬主、騎手、調教師それぞれの馬や競馬への想いを知る事で、只のギャンブルとしてしか見ていなかった競馬の見方を変えてくれた作品。

  • 世界恐慌に苦しむ1938年、マスコミを最も賑わせたのは脚の曲がった小さな競走馬・シービスケットだった…。悲運の名馬と男達の奇跡の物語。『ニューヨーク・タイムズ』ベストセラーノンフィクション。映画原作。

  • 世界恐慌もようやく終幕を迎えようとしていた1938年。アメリカのマスコミを最も賑わせたのは、人間ではなかった。それは、足の曲がった小さな競走馬だった。馬主は自転車修理工から身を起こした西部の自動車王、チャールズ・ハワード。謎めいた過去を持つ寡黙な天才調教師、トム・スミス。無一文で片目が不自由な騎手、レッド・ポラード。そして、馬の名はシービスケット。
    シービスケットを巡る人々を結び付けていく偶然が語られる構成の絶妙さ、詳細な当時の風俗描写、人物描写の繊細さ、そして息を吐かせぬ緊張感溢れるレース展開を描く筆致たるや……筆者の能力には舌を巻く。過酷な稼業に身を置く“ホースマン”達に幸あれかし、と強く願う気持ちになる

  • 映画よりずっと面白い

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