雨の影 (ヴィレッジブックス F ア 1-2)
- ソニ-・ミュ-ジックソリュ-ションズ (2004年1月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (493ページ)
- / ISBN・EAN: 9784789721820
感想・レビュー・書評
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翻訳作品で
日本を描いているのに
いんちきな要素がない稀有な作品第2弾。
今回も裏切らない面白さ。
ページ数の多さすら感じさせません。
今回は一番悲しむべく
事件が起こってしまいます。
それは…
それを見て思ったこと。
裏の活動にてそういう「感情」は
もってのほかだということ。
最大の敵ですからね。
最後はいろいろとありそうですね。
まだまだ解決までは遠いね。
あいつの暗殺までは…詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
雨の牙に引き続き、雨の影も読み終わりました。
今回もジョン・レインはつおいですっ!
ほんと24のジャックと戦ってどっちが一等賞かやってもらいたいとこです。
今回も無口なはずの殺し屋さん、語ります。
今回は前作よりページ数が多い分、語る語る・・・
ダン・ブラウンのデセプション・ポイントもそうだったけど、こういう本からほんとかどうか、社会の仕組みがわかるのは面白いです。
今回はCIAと日本の政界の関係が書かれていました。
そして暗黒の世界と繋がる部分も・・・
孤独なはずの殺し屋が仲間や女性との関係を自分に戒める辺り、同情しちゃいます。
殺し屋さんにだって友情や愛情を感じる心はあるから・・
だけど、それが彼の選んだお仕事・・・
ジョン・レインシリーズはただいま2作が出ていますが、4作まで出る予定だそうです。
次作はジョンが日本を離れた所から始まり、舞台がグローバルになってまた面白そう・・・
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いやー。いいっすね~。
前作のあと、東京を離れて大阪潜伏中のレイン。
今回はあまり彼の嗜好がわかるシーンはありませんが、それでも内容が非常につまっててよいです。
まぁそれでもハリーを待つ間、恵比寿のリュ・ファヴァー でリゾットやホットココアを飲んだりって言うような描写はちょっと出てきます。
しかし優秀な弟子でもあったハリーがとんでもないことに。
どんなに技術や才能があったとしても世間ずれしていない彼は、見つかると毒牙にかかるのはたやすかったのかもしれません。
反面、タツやカネザキといったタフな男たちが今回のレインの戦いの協力者として前面に出てきます。
カネザキは最初出てきたときによわっちい感じだったのに、後半になるにつれタフになってきましたね~。
3作目はCIAと組んでの戦いになるらしいので、彼も出てくるのかもしれませんね。
1作目でつらい気持ちで分かれたみどりも、後半出てきます。
彼女の人生の中できっと忘れられてしまっているであろうと思っていたのに、彼女自身はレインの行いの真相に気がついて彼を追いかけてきました。
どうしても自分の中の感情に折り合いをつけないといけないとき、それぞれが問題に何をみるかっていう事が大事なんでしょうね。
レインが今は亡き父親の墓の前で静かに激白するシーンは非常に苦悩の痛みを感じました。 -
購入本
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購入済み
内容(「BOOK」データベースより)
日米ハーフの殺し屋ジョン・レインがピアニストのみどりと別れてから約1年。その間、彼は大阪に潜伏していた。が、ある日、ついに警察庁の部長タツに発見される。そして、腐敗した日本の改革に傾注するタツの依頼を断りきれず、レインはふたたび東京に戻る決意を固めた―新たな暗殺を遂行するために。だが、標的は想像以上に危険で、レインの周囲にはやがて死の影が忍び寄る。しかも、いつしかCIAまでが暗躍しはじめていた…。世界中で絶賛された『雨の牙』につづき、孤高の暗殺者レインが活躍するサスペンスの白眉。
バリー・アイスラーって本当に「tokyo」を愛していたのだと思ってしまうこの{ジョン・レイン}シリーズ。
日本では前回の【雨の牙】とプロフィール編集画面アイコンこの【雨の影】しか出版されていないけど
あと数冊アメリカでは出版されている模様。
早く訳されるといいな、と思う。
わたしはこの手の一匹狼系の男性は惹かれるんだよね、理由なく。
お山の大将 とかにも弱い。
結局わがままに見えても自力で歩いている男性には惹かれるんだな。
体張って生きてるだけで十分な魅力だもの、男って。
女は体張って生きてると痛々しかったりするけどね。
「心」に「痛い」場所があるのを知っている人は「強い」のだと。
あと2/5くらいで読破。
昨日の夜から読み出して、今日のお昼休みも首っ引きで読んだ。
本日中に終わっちゃう。
近頃本読んでなかったから新鮮だし
これはとっても面白かった。
「tokyo」での夜遊び経験者は面白く読めると思います。
Hard Rain by Barry Eisler -
作者は日本に3年ほど暮らしたことのある知日家で、柔道は黒帯とか。
日米ハーフのベトナム帰りの一人狼の殺し屋・ジョンレインが、日本を舞台に活躍するサスペンス第2弾。
第一作では、プロが一人殺す報酬が1000万円と言う、リアリティがあるようなないような設定と、緻密な東京描写、そしてベトナムのトラウマを持つ殺し屋が、なかなか魅力的だった。
この第2作では、前作の最後で死を装って恋人と別れ、今は大阪に潜伏するジョンを、警察庁部長で日本の将来を憂えるタツが訪れ、仕事即ち殺人を依頼するところから始まる。日本の将来に悪影響を与える暴力団幹部を自然死に見せかけて殺して欲しい、と言うのだ。タツに居場所を知られたことで、これを最後に日本を出ようと心に決め、ジョンは殺しを実行する。しかし、単純に見えたこの殺人は、第一作にも描かれた事件と深くつながっていた。彼の周りではCIAが暗躍し始め、やがて、もう一人の友人ハルに危険が・・
日本を舞台にしてはいるが、ジャポニズムやエキゾチシズムとは程遠い、リアルタイムの日本を描いていて、読ませる。(何しろ、六本木ヒルズまででてくる!)。ジョンも、CIAの日系三世の若者も、昔の恋人も、新しい恋人も「純ジャパニーズ」ではなく、無国籍感が一杯。ジョンの友人は、漢字の名前ではなく「タツ」と「ハリー」と名づけられている一方、悪人は「山岡」「村上」と漢字と言うところにも、作者の意図があるのかしら。
謎は複雑に絡んでいて、最後まで飽きなかった。「闇の生き物」と愛した女性に認識されるところなど、乾いた中に叙情性を持つ殺し屋が魅力的でした。