14歳

著者 :
  • エムオン・エンタテインメント
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本棚登録 : 89
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784789735698

作品紹介・あらすじ

12人のミュージシャンが初めて語った"あの"1年。悩めるすべての子供たちと、親たちに捧げるメッセージ。

感想・レビュー・書評

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  • 来週読書会に参加するんですけど、音楽に関連する本を紹介することになったのでこの場を借りてこの本の魅力をまとめたいと思います

    コンセプトとしては今の日本音楽界を牽引しているミュージシャンたちが14歳だった頃について色々質問したことをまとめたインタビュー集です
    メンツとしてはスピッツの草野マサムネとかBRAHMANのTOSHI-LOWとか岡村靖幸とかですね 自分はそこまで熱心にこの辺のアーティストを聞いてきた訳ではないんですが、この本を読んだとき(21歳くらい)はなんとなくいま第一線で活躍しているアーティストがどんな10代・20代を過ごしていたのか気になってて雑誌とかWEBメディアとかのインタビューをよく読んでいました(いまもめっちゃ好きなアーティストとかのインタビューはたまに読みます カネコアヤノとか塩塚モエカとか)
    なんかインタビューを読むとき、自分と同じくらいの年齢のときこの人はどんな過ごし方をしていたのかっていうのを自分と比べながら読むんだけど、そうすることでここは一緒だなーとかうわ、そういう考え方できるのすごいな とか安心したり刺激を受けたりするために読んでいますね
    以下にこの本の好きなところを抜粋して所感を述べます

    P.92 TAKUYA(ex:Judy and Mary)
    「ギターはもう持って弾いた瞬間に、それまでいろんなことに挑戦してきたけどいちばんしっくりくる感覚があって。たぶん2日目くらいで僕はプロになるなって思った」
    →かっけえ~という一言に尽きますよね。真のギタリストすぎる
    TAKUYAは全寮制の中高一貫校に通ってて、ギターが禁止されてたらしいんですよね
    寮のロッカーにギターを入れて隠れながら練習してて、バンドの道に進むためわざと悪い素行をして退学になったそうです
    僕らがアーティストやお笑い芸人に憧れる理由のひとつは自分の好きなことを全力でやっているという姿勢がその人の生き方や仕事そのものにわかりやすく反映されやすいという点があるのかなと思いますね

    P.162~ 山口隆(サンボマスター)
    山口さんは福島県会津市出身なんですけど、中学生くらいの頃から深夜ラジオや落語を聞いたり、親のレコードでジャズを聞いたりかなりサブカルチャーを地で行くような子どもだったみたいなんですね
    で、周りにすべてではないけどそういうのを共有できた友達がいて、すごく楽しい14歳を過ごしていたというのを本書では語っています
    これってかなりレアケースで、サブカルチャーとかニッチな領域の話を共有できる友達って10代の頃とか普通できなくないですか?
    自分は中高生のとき結構メインカルチャーで育ってたきたのでどちらかというとサブカルを理解しない側にいたと思うんですが、そういう意味でもやっぱりメインじゃない分野を共有できる人って、わざわざそういう場所にいくとかしないとなかなかできないと思うんですよね
    まぁこれが今回読書会に参加してみようと思ったきっかけでもあるんだけど、やっぱり自分と好きなものが似てる人と接したほうが刺激があって楽しいと思うんですよね
    自分から好きなことを発信したりそういう会に足を運んだりして楽しいつながりを得るのが2020年下半期の目標ですね がんばるぞ

  • 主にミュージシャンを中心に、彼らの14歳が語られていく。
    みんな、熾烈な14歳なのに驚いた。
    父親がいなかったり、母親がいなかったり、両方を亡くした人や、学校でのいじめ、教師の不正な行動、などなど。
    思春期は多くの人にとって、困難な壁だけど、ここで語ってる人たちのそれは、はるかに困難だ。

    ただ、想像以上の思春期を乗り越えてきたんだろうなーと思っていた岡村ちゃんの14歳が、わりとふつうなのに、逆に、驚いた。
    親の仕事の関係で転校が多かったわりには、ふつうの学校生活を送ってたみたい。

    それから、子供の頃にNYに移住した坂本美雨のハイスクール・ライフは、本人が語っている以上に、かなり、たいへんそうだった。
    坂本龍一が別に家庭を持ち、それが日本の週刊誌のゴシップ記事にされたり、アウトサイダーの友達がドラッグやったり、自殺したり。
    それから、矢野アッコちゃんが、エホバの証人だっけ?そういう新興宗教に入信してるために、美雨もまた、エホバの証人?みたいだから、日本の学校にいたら、もっと浮いていたと思う。その意味では、クリスチャンが多く、様々な宗教や思想信条が珍しくないNYの学校で多分、良かった。

    アメリカのハイスクールって、日本以上にクラス内のカースト制度がはっきりしてるんだね。知らなかった。
    暴力もすごいだろうし。ドラッグもあるし。銃の乱射もあるし。
    高校の中に精神科があったから助かった、みたいなことが書いてあって、あ、それは、日本の高校にも必要、って思った。

  • 私、インタビューを読むの好きかも。

    岡村さんは思っていたより異邦人寄りの人かも。
    このインタビューを受ける前に、宇多田ヒカルのカバー企画のオファーを受けてたのかな。

    ちゃんと親を持てた人は、子供時代に勉強ができなくて背が低くてもてないと死ぬ程辛いんだ。なんて他愛なくて愛らしいんだろう。

  • 14才をテーマに、ミュージシャンが語ってます。
    14才。中2。
    わさわさ、もやもや、爆発。
    視野の狭い世界。
    自分で音楽を選び始める時期なんだな。
    やっぱ、音楽ってすごい!

  • Twitterがきっかけに始まった企画だそうで。
    ミュージシャン12人の生い立ちを追いながら、
    皆が等しく体験している14歳という自我が芽生え始めた時期をインタビュー形式で振り返ってもらうというもの。

    1人あたり20ページ前後の内容で、主に
    ・生い立ち
    ・中学生(14歳)の頃の自分
    ・音楽との出会い
    ・いじめに対する考え
    ・当時の自分を映画・ドラマ化したときに選ぶ主題歌
    という流れで半生を追っていく。

    ミュージシャンという職業柄もあるだろうが、
    本企画への参画者の多くが「いじめはなくならない」という事実を受け止めたうえで、
    学校の外にある逃げ道へ自分自身で足を踏み出すことに対して肯定的に考えていることが印象的だった。
    本質的な意味で幸せかどうかを判断できるのは自分しかいないから。

    企画の発起人である THE COLLECTORS ギタリストのコータローさん目的で購入したのだけれど、
    他の参画者のインタビューも充分楽しめた。
    気になって各参画者の曲をいくつか聴いてみた。
    結果、その良さがあまりわからないのが多かったんだけど、
    それがまた面白いのかな。

    久々にスピッツとサンボマスターを聴こうと思う。

  • お目当ての草野マサムネインタビューを読み、マサムネの考え方や生き方が好きだと改めて再確認。14歳の草野正宗も今の草野マサムネもどちらも好き。

  • ミュージシャンの14歳。坂本美雨ちゃん、古市コータローさんの壮絶な14歳。どこにでもいる14歳なサンボ山口くんや、マサムネさん。リアルな話で興味深い。第二弾も楽しみ!

  • ミュージシャンに自分が14歳の頃の
    体験を聞くインタビュー集。
    自分が14歳だった頃を思い出しました。

  • 草野マサムネ。

  • 12人のミュージシャンが初めて語った“あの”1年。悩めるすべての子供たちと、親たちに捧げるメッセージ。

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著者プロフィール

1962年生。神奈川県平塚市出身。明治大学文学部文学科英米文学専攻卒。
在学中からライター業に片足を突っ込み、そのまま現在に至る。
著書に『GIRLY★WAVE』『ミュージシャンと猫』『14歳』シリーズなど。

「2023年 『魔法を信じるかい ミスターメロディ・杉真理の全軌跡』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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