- Amazon.co.jp ・マンガ (219ページ)
- / ISBN・EAN: 9784789781947
感想・レビュー・書評
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突然冬目景マラソンしたくなって取り出してきたので登録。なんというか今書いている作品からは想像できないのが多い。しかし,またロボット出てきてるし,好きなんだなぁ。
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冬目景は不思議な漫画家だ。1枚のイラストを書かせても恐ろしい程の魅力的な絵を描きあげる。<br>それがマンガになると、また違った魅力的な絵に変化する。動きが極端に少ない日常の一コマが冬目景フィルタにかかって切り出されそこに存在しているかのように映る。なんとも異色なマンガである。<br><Br>その冬目景の短編集がこの「僕らの変拍子」だ。初期からの短編が集められたこの本。現在の作品からは少し違う明るめの作品なども収録されていて大変興味深い。基本的には恋愛を描くストーリーばかりである。<br><br>私の感想としては、魅了されているのだろうか、すっと作品に感情移入してしまう作品ばかりで、それが読んでいて心地よい。<br>それは各話に描かれている女が絵的にも内面的にも不思議な魅力に溢れていて、その主人公の男と同じく「なんなんだろう?」と気になってしまうからかもしれない。表題にもなっている「僕らの変拍子」の有島などはその代表。すっかり主人公に感情移入してしまい有島と言う女を追いかけてしまう。<br>また、冬目景はそういった女性を描くのがまた上手いのだ。<br>結婚を控えた昔の彼女との話を描いた「銀色自転車」(またタイトルが素晴らしい!)も一押し。どうしようもないだけど何かをしなくちゃいけない、そして、実際に行動にだした主人公がちょっぴり羨ましかったりする。