晴れた日には『異邦人』を読もう―アルベール・カミュと「やさしい無関心」―

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  • 世界思想社
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レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784790714897

作品紹介・あらすじ

「僕は幸福だったし、いまもそうだ」ムルソーの最後の叫びは何を意味するのか?『異邦人』が投げかける本質的な4つの問いを中心に、カミュが作品に込めた想いをときあかす。変えることのできないものに意味を与え、和解を可能にする文学の豊かな力が見えてくる。

感想・レビュー・書評

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  • 2017.1.18
    大学のレポートに使用。カミュの「異邦人」は私が読んだ小説の中で最も意味不明な、解釈のできない小説であった。その解釈のできなさに、一筋の解釈を与えてくれる本である。それでもまだいまいちピンとは来ていないのだが、彼が不条理を描こうとしたということはなんとなくわかった。世界を合理的にとらえようとする人間の認識枠組みと、そんなこと御構い無しに存在する混沌としての世界の間に、不条理は存在する。そもそも不条理とは「条理」がないことである。しかしたかだか人間の頭の認識枠組みで、世界が収まるはずもないのである。しかしだとすれば、人間の認識が「条理」ならば、不条理は認識不可能ではないだろうか。そうではないか。神秘的な認識を非理性的な認識とするならば、不条理は理性の有無ではなく、理性の介入できない認識ということで、反理性的認識とでも言えるだろうか。

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