〔全訂新版〕現代文化を学ぶ人のために

  • 世界思想社 (2014年8月1日発売)
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本 ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784790716365

作品紹介・あらすじ

流動化しグローバル化する現代文化――その輪郭を都市・消費・情報という基軸から描き、さらにポピュラー音楽、映像、マンガ、スポーツ、ファッション、観光などの個別フィールドに分け入る。定評あるロングセラーの全面改訂版。

感想・レビュー・書評

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  • 現代文に使われた、もしくは使われそうな文章がたくさん。社会学の様々なジャンルが知れる、良い入門書。少年ジャンプからマイケルジャクソン、ananまでと幅広い。
    推薦図書も書いてあるので、ここから興味のある分野への読書を進めていくこともできる。

  • 京都大学2022年度後期社会学Ⅱの指定教科書として読んだ。現代文化研究の入門書として編まれており、非常に興味深いトピックが連なっている。社会学という分野に関心を持つきっかけとなったことからも、本書の魅力が伺える。

  • メモ:「流行現象としての「人助け」」というフレーズ

  • 長谷正人さんの章が面白かったな

  • 【書誌情報】
    井上 俊 [編]
    本体2,000円(税別)
    2014年 8月発行
    四六判/272頁
    ISBN978-4-7907-1636-5

    流動化しグローバル化する現代文化――その輪郭を都市・消費・情報という基軸から描き、さらにポピュラー音楽、映像、マンガ、スポーツ、ファッション、観光などの個別フィールドに分け入る。定評あるロングセラーの全面改訂版。
    http://www.sekaishisosha.co.jp/cgi-bin/search.cgi?mode=display&code=1636


    【目次】執筆者名は亀甲括弧〔〕でくくった。
    目次 [i-viii]

    序 現代文化のとらえ方〔井上俊〕 001
     「みせもの」の文化 
     展示と消費 
     「みせかけ」の文化 
     人生と世界の物語 
     編集可能な世界? 

    I  現代文化へのまなざし
    1 都市文化としての現代文化〔近森高明〕 018
     盛り場の消失 
     都市空間のモール化 
     実存と消費の癒着 
     実存と消費の乖離 
     都市空間のリアルはどこに? 

    2 消費文化としての現代文化〔加藤裕治〕 033
     一九七〇年、『an・an』の創刊が意味するもの 
     「夢の消費革命」の出現 
     生活の維持のための消費から、生活に意味を与えていく消費へ 
     生活と消費の切り離しがもたらすもの 
     消費文化による生活文化の変容 
     「夢」の可能性を再考すること 

    3 情報文化としての現代文化〔岡田朋之〕 048
     「情報社会」としての現代社会とメディア 
     メディア文化論のはじまり 
     疑似環境としてのメディア環境 
     情報文明論としてのメディア論 
     デジタルメディア、あるいはインターネットと文化変容 
     メディアという枠組みを超えて 

    4 グローバル文化としての現代文化〔山田真茂留〕 066
     カラヤンとコカ・コーラ――グローバル化とポピュラリティ 
     ディズニー・パークとルネッサンス・フェスティバル――曖昧で雑駁な夢 
     タングルドなラプンツェル――どこにもない世界 
     パンクとサッカー――連帯か分断か 
     オムニボアの世界――雑食するのは誰? 
     ロードサイド・カルチャーの風景――どこにでもある文化 

    5 文化と権力〔松浦雄介〕 081
     クール・ジャパンの現在 
     文化を規制する力
     文化を推進する力 
     グローバル時代の文化と権力 

    II メディアとシンボルの世界
    6 メディアの変容――若者のケータイ・スマホ文化とキャラ的コミュニケーション〔土井隆義〕 098
     常時接続のためのメディア 
     加速する人間関係の流動化 
     キャラというシンボル操作 
     かけがえのなさからの疎外 

    7 映像文化の三つの位相――見ること、撮ること、撮られること〔長谷正人〕 114
     流動化する映像文化 
     「見ること」としての映像文化 
     「撮ること」としての映像文化 
     「撮られること」としての映像文化 

    8 ポピュラー音楽の社会学〔岡崎宏樹〕 132
     マイケル・ジャクソンという現象 
     〈トータルな社会現象〉としてのポピュラー音楽 
     テクスト、音楽生産・需要、パフォーマンス 
     ポピュラー音楽のオーディエンス 
     深い音楽体験と価値意識 

    9 〈少年‐マンガ‐雑誌〉という文化〔瓜生吉則〕 147
     『ジャンプ』のスタイル 
     「投稿」するアマチュア 
     「読者」と「消費者」とのあいだ 
     “想像の教導体”を支えるもの 
     〈少年‐マンガ‐雑誌〉という文化――「商品」にして「商品」にあらず 
     マンガを〈文化〉として語るために 

    10 メガ・スポーツイベントの力学――オリンピックと都市東京〔清水 諭〕 163
     社会的出来事としてのスポーツ 
     一九六四年東京オリンピック 
     二〇〇〇年オリンピック東京招致 
     「臨海副都心開発」計画 
     スポーツ立国論とスポーツ基本法 
     オリンピズムと文化政策の行方 

    III 日常の文化
    11 ファッションという制度〔河原和枝〕 180
     ファッションと流行 
     ファッション革命 
     「ライフスタイル」を表すファッション 
     ファストファッションの隆盛 
     アイデンティティをもつ自由 

    12 観光と文化――真正性(オーセンティシティ)をめぐって〔野村明宏〕 194
     文化観光と観光文化 
     平等社会の差異化競争 
     ふたつの観光のまなざし 
     疑似イベントを楽しむツーリスト 
     真正性を求めるツーリスト 
     現実とイメージの転倒 
     シミュラクールとオーセンティシティの喪失 
     観光化する日常オーセンティシティ 

    13 愛と性の文化〔牟田和恵〕 209
     文化としての「愛」と「性」 
     恋愛という脅迫 
     現実の恋愛経験 
     恋愛の歴史と凡庸化 
     恋愛より刺激的?――現代のサブカル 
     ジェンダー化された性的欲望――ヘテロノーマティビティを問う 
     性行為のテキストとしてのAV、エロ漫画 
     恋愛からの逃走 

    14 文化現象としての「支援」――人助けは誰のためのものか〔永井良和〕 226
     現象としての「人助け」 
     〈援助〉と〈支援〉 
     〈応援〉と〈サポート〉 
     地獄への道は善意で舗装されている 

    付 現代文化研究の視点と方法 キーワード解説
     カルチュラル・スタディーズ〔野村明宏〕 242
     言説分析〔近森高明〕 243
     ジェンダー・スタディーズ〔牟田和恵〕 244
     文化記号論〔長谷正人〕 245
     文化資本と文化的再生産〔河原和枝〕 246
     文化社会学〔井上 俊〕 247
     ポピュラー文化論〔加藤裕治〕 248
     マルクス主義の文化論〔松浦雄介〕 249
     量的方法と質的方法〔永井良和〕 250

    見開きエッセイ
     キャラ文化の越境〔山中千恵〕 064
     プロセスとしてのアート〔藤澤三佳〕 112
     転じて付ける、技の文学〔清水 学〕 130
     世界の琴線にふれる〔亀山佳明〕 224

    あとがき(二〇一四年五月 井上俊) [252-253]
    事項索引 [255-257]
    人名索引 [238-239]
    執筆者紹介 [260-262]

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著者プロフィール

大阪大学名誉教授

「2020年 『よくわかるスポーツ文化論[改訂版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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