文化人類学の思考法

制作 : 松村 圭一郎  中川 理  石井 美保 
  • 世界思想社
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本棚登録 : 82
レビュー : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784790717331

作品紹介・あらすじ

「文化人類学は『これまでのあたりまえ』の外へと出ていくための『思考のギア(装備)』だ。本書はその最先端の道具が一式詰まった心強い『道具箱』だ。こんなに『使える』本は滅多にない」若林恵氏推薦。尾原史和氏による常識を覆すカバー付

感想・レビュー・書評

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  • 【書誌情報+長い紹介】
    編者:松村圭一郎|中川 理|石井美保
    価格:1,800円+税
    出版年月日:2019/04/30
    ISBN:9784790717331
    版型:4-6 224ページ

    カバーデザインは、BOOTLEG(スープ・デザインより商号変更)の尾原史和氏。本の内容にあわせて、視点を変えるといろいろなものに見えてくる図形を掲載。さわって開くとわかる、「あたりまえ」を覆すカバー。

    ___
      はじめに(抜粋)
     考えるって、めんどうくさい。限られた人生、細かいことは気にせず、ぼぉっと気楽に生きていたい。学問を仕事にしていても、ときどきそう思うことがある。
     毎日、テレビやインターネットから、たくさんの情報が降り注いでくる。あきれてしまう報道も多い。なんでそうなるんだ、と怒りが込み上げてくる。そんなとき、どうすれば世の中が少しはましになるのか考えなければ、という気になる。でも同時に、考えてもしかたない、何も変わらない、聞かなかったことにしよう、と誘惑する声も聞こえてくる。
     考えるためには、時間の余裕が必要だ。気力や体力もいる。でも、それだけではない。なにより、筋道をたてて思考するための「方法」がいる。うんうんとひとりで頭をひねりまわしても、考えは深まらない。
     考えるために役立つ道具箱をつくりたい。しかも、文化人類学というユニークな学問が育ててきた思考の道具がたくさん詰まった道具箱を。この本は、そんな思いで編集された。
    ___


      「あたりまえ」の外へ
      若林恵(編集者・黒鳥社、WIRED日本版元編集長)

     “世の中はいろんな「あたりまえ」でできている。色んなことを「あたりまえ」に思っているから日常生活を円滑に執り行うことができる。けれども世の中が変わっていくと、その「あたりまえ」が通用しなくなっていったりする。そこで、何かがおかしい、とは感じるけれども、その「おかしい」の正体を突き詰めることはなかなかできない。
     これまでの「あたりまえ」が通用しないのなら、その「あたりまえ」を一回外から眺めて検証しないといけない。けれども「あたりまえ」を「あたりまえ」と思っているうちは、その「あたりまえ」を疑うことはできない。
     あたりまえを疑う。言うは易しだが、これが思うようにできない。手ぶらでやろうとすると気づかぬうちにかつての「あたりまえ」のなかに囚われてしまう。生活のあたりまえ、男女のあたりまえ、会社や仕事のあたりまえ、経済や文化のあたりまえ、国家のあたりまえが劇的に変わっていこうとしているなか、これまでの「あたりまえ」から出ていくためには、優れた道具が必要となる。
     文化人類学は「これまでのあたりまえ」の外へと出ていくための「思考のギア(装備)」だ。本書はその最先端の道具が一式詰まった心強い「道具箱」だ。こんなに「使える」本は滅多にない。ビジネスマンからクリエイター、学生まで、下手な実用書を買うくらいなら、これを常備しておくことをおすすめする。”
    http://sekaishisosha.jp/book/b449100.html


    【主要目次】
    はじめに すべての考える人のために

    序論 世界を考える道具をつくろう(松村圭一郎・中川理・石井美保)

    第I部 世界のとらえ方
    1 自然と知識――環境をどうとらえるか?(中空 萌)
    2 技術と環境――人はどうやって世界をつくり、みずからをつくりだすのか(山崎吾郎)
    3 呪術と科学――私たちは世界といかにかかわっているのか(久保明教)
    4 現実と異世界――「かもしれない」領域のフィールドワーク(石井美保)

    第II部 価値と秩序が生まれるとき
     5 モノと芸術――人はなぜ美しさを感じるのか?(渡辺 文)
     6 贈り物と負債――経済・政治・宗教の交わるところ(松村圭一郎)
     7 貨幣と信用――交換のしくみをつくりだす(深田淳太郎)
     8 国家とグローバリゼーション――国家のない社会を想像する(中川 理)
     9 戦争と平和――人はなぜ戦うのか(佐川 徹)

    第III部 あらたな共同性へ
     10 子どもと大人――私たちの来し方、行く先を見つめなおす(高田 明)
     11 親族と名前――関係している状態をつくるもの(髙橋絵里香)
     12 ケアと共同性――個人主義を超えて(松嶋 健)
     13 市民社会と政治――牛もカラスもいる世界で(猪瀬浩平)

    参考文献
    もっと学びたい人のためのブックガイド
    索引

    ○コラム
    1 認識人類学の展開 分けることと名づけること(中空 萌)
    2 ブルーノ・ラトゥール STSと人類学(山崎吾郎)
    3 スタンレー・タンバイア 呪術・科学・宗教(久保明教)
    4 合理性論争(石井美保)
    5 岡本太郎 境界線を吹き飛ばす爆発(渡辺 文)
    6 マルセル・モース 贈与論のその先へ(松村圭一郎)
    7 貨幣の多義性(深田淳太郎)
    8 フーコー権力論と人類学(中川 理)
    9 日常的暴力と日常的平和(佐川 徹)
    10 生業と子育て(高田 明)
    11 あらたな親族研究の潮流(髙橋絵里香)
    12 民族誌、実践誌、人類学(松嶋 健)
    13 デヴィッド・グレーバー アナキズムと人類学(猪瀬浩平)

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