積木の塔 (青樹社文庫)

  • 青樹社 (1999年4月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784791311477

感想・レビュー・書評

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  • +++
    目黒の喫茶店で中年セールスマンが毒殺された。彼は前の会社が倒産し、ようやく再就職が決まり、勤め始めた矢先の出来事だった。紅茶に毒を仕込んだと思われる人妻風の女は、行方を絶っていたが、数日後、無惨な死体で発見された…。鬼貫警部が難事件に挑む傑作。
    +++

    初版は1966年だそうである。もちろん携帯電話もスマートフォンもない。それ故に成り立つアリバイトリックもあるが、人間描写や動機、登場人物の心の動きなどは少しも色あせていない。却って、現代にこそ起こりそうにも思える。綻びは、ほんの些細なことからだと実感させられる一冊でもある。

  •  2009年5月10日購入

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著者プロフィール

鮎川哲也(あゆかわ・てつや)
本名・中川透。1919(大8)年、東京生まれ。終戦後はGHQ勤務の傍ら、様々な筆名を用いて雑誌へ短編を投稿し、50年には『宝石』100万円懸賞の長篇部門へ投稿した「ペトロフ事件」(中川透名義)が第一席で入選した。56年、講談社が公募していた「書下ろし長篇探偵小説全集」の第13巻「十三番目の椅子」へ応募した「黒いトランク」が入選し、本格的に作家活動を開始する。60年、「憎悪の化石」と「黒い白鳥」で第13回日本探偵作家クラブ賞長編賞を受賞。受賞後も安定したペースで本格推理小説を書き続け人気作家となる。執筆活動と並行して、アンソロジー編纂や新人作家の育成、忘れられた探偵作家の追跡調査など、さまざまな仕事をこなした。クラシックや唱歌にも造詣が深く、音楽関連のエッセイ集も複数冊ある。2001年、旧作発掘や新人育成への多大な貢献を評価され、第1回本格ミステリ大賞特別賞を受賞。2002(平14)年9月24日、83歳で死去。没後、第6回日本ミステリー文学大賞を贈られた。

「2020年 『幻の探偵作家を求めて【完全版】 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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