ユリイカ2010年2月号 特集=藤田和日郎 『うしおととら』『からくりサーカス』そして『月光条例』・・・少年マンガの20年

  • 青土社
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レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791702046

感想・レビュー・書評

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  •  一番読みたかった記事は、荒川弘と藤田和日郎の対談だ。これは荒川が遠慮しているというより、藤田がいつも通り喋りまくっているので、あまり対談っぽくはなかった。少し残念。
     他の人の書いている考察は面白いのもあればどうでもいいのも多く、流して読んだ。藤田作品を読んだ事ない人もいるし、拾ったキーワードを使って最後までほぼ関係の無い話をしている人もいるので、書評を書くために読んだだけという印象だった。全体的に冗長なので、これは雑誌の特色だろう。
     泉信行の書いた、読書方向が与えるベクトルについては面白かった。
     個人インタビューの内容は、藤田の創作について書かれた本である「読者ハ読ムナ」を読んだ方が分かりやすい。

  • 愛している藤田の特集本。
    いろいろな人の目から見た藤田和日郎が語られていて面白い。
    荒川氏との対談はしかし、正直彼女のファンの方が楽しいのではないだろうか。

    市川春子さんのインタビューまでついて、私にとっては何て素晴らしい本!と興奮したもの。
    市川さんのインタビューは、彼女の作品のシーンの解説があります。それを読んだ後に読むと、さらに愛おしくなる。

  • 特集*藤田和日郎
     『うしおととら』 『からくりサーカス』 そして 『月光条例』・・・少年マンガの20年

    【対談】 少年マンガの教理と実践/藤田和日郎×荒川弘
    【インタビュー】 若きマンガ描きに与ふる書/藤田和日郎  

  • 【読書ノート】
    ・ニーモシネ1-16

    【要約】


    【ノート】

  • 『うしおととら』はクライマックスで、南西に白面の者を追い詰めて行く。
    その方向性がマンガのページを繰る動きと一致し、読むのを止められない体験を生んでいるのだそうだ。
    物語論の亜種として、紙に刷られた文字・絵を眼で舐めていく快感を捉えてみようと思う。


    【書き抜き読書メモ】

    ・ (藤田)潮もやっぱり他のキャラクターなり作品への怒りで生み出されてきたキャラクターで、あの時は「間に合う」ということがキイワードだったんですね。ピンチに間に合って絶対に助けるというのが潮なんです。 p64
    ・ (藤田)僕はある人に「マンガ家というのは読者のためにマンガを描くんだ、だからお前の作品だと思っていても絶対にお前の作品じゃないからな」って教えられたんです。と同時に、「でもマンガ家が一回だけ自分のために描くことができるとすれば、それは最終回だから」 p65
    ・ (藤田)そして、いまだに、あのとき教わった「人のこころが動くこと」あるいは「人のこころが変わるところ」という「変化」をキイワードにして僕はマンガを作れているわけでもあります p126
    ・ 「人間にとっての「最高」ってヤツは「変わっていく」ってコトだろうからな p126
    ・ (藤田)僕は「伏線」とか提示した「謎」の部分を最終的にきちんと回収したことをよくほめていただいたりするんですけど、そういうのって「別にいつバレてもいいや」と思って描いてますからね。そういうことが大切なんじゃなくて、主人公たちがその「謎」に対してどういうふうに立ち向かったか、とか、「謎」の結果として辛い現実があったけど、でもこいつらはめげないで頑張ったよ、みたいなところがいちばんカッコいいと思うし、大事だと思うんです。 p130
    ・ 日本の系図において、女性のほとんどはただ「女」としてのみ記される。また、古典文学においても、女性は役職名や男性との血縁関係を示す名でのみ表されている。/これは、日本人が名前の呪力を重く見たために、取られた措置だ。/殊に日本で長く、女性の本名はマジカルな力を持つものとして、親と夫以外には明かさないものとされてきた。/名を知られることは、相手に魂の本質を知られ、委ねることと同義だったのだ。裏を返せば、敵に名さえ知られなければ、魂=本質にダメージは受けない。/それがため、獣の槍は砕けても、櫛と箱は壊れずに残る。 p144

  • 藤田先生のインタビューを読んで、大体思っていた通りの人だったので感動。「島本先生」といっているのが印象的だった。

  • 中国の文化や宗教の観点からみたうしおととら論、漫画のページ構成と正悪・陰と陽の分析論が興味深かった。表層だけではなくて、物語の構造もロジカルに描かれているのにも納得できる。
    個人的には今連載中の月光条例が何故面白くないのか?が、解明できてよかったかも・・・。

  • 執筆陣には以前から藤田作品ファンという人もそうでない人もいたけど、色んな角度から書かれて面白かった。
    中でも千野帽子の月光条例の考察が面白かった。
    彼はユリイカの特集の為に初めてこの漫画を読んで評を書いている。
    「ファンタジー的なアクションコメディ」と月光条例を形容していたが内心どう思ってるんだろう。他の人に比べると若干辛口だったけど(笑)。
    あと、河野聡子のからくりサーカス評で女性のリアリティについて書かれた所では、やっぱり皆思う所は同じなんだな〜っと笑っちゃいました。コロンビーヌ(小)についての部分も同意。私は大人だからコロンに感情移入してちゃアレなんですが(笑)。

  • 荒川先生との対談目当てで購入し、衝撃の事実を知ることに。
    凄いな、牛さん。凄いよ、牛さん。

  • 実は藤田さんと荒川さんの対談目当てで買いました。
    インタビューとかもとても読み応えあります。
    いまだ読み終えてないですが。

    熱い、熱いよ藤田さん!
    大好き!

    もう一度読みたくて
    うしおととらを集めている最中です。(前は妹が買っていたのを読んでいた)

    藤田和日郎魂ってなんだ!?欲しくなってきたじゃないか!w

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著者プロフィール

北海道旭川市出身。1964年生まれ。88年、『連絡船奇譚』(少年サンデー増刊号)でデビュー。少年サンデーに連載された『うしおととら』で91年に第37回小学館漫画賞、77年に第28回星雲賞コミック部門賞受賞。ダイナミックかつスピーディー、個性的ながらエンターテインメントに徹したその作風で、幅広い読者を魅了し続けている。他の代表作に『からくりサーカス』(少年サンデー)がある。

「2007年 『黒博物館 スプリンガルド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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