ユリイカ2012年8月号 特集=クリストファー・ノーラン 『メメント』から『インセプション』、そして『ダークナイト ライジング』へ

  • 青土社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791702411

感想・レビュー・書評

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  • "ダークナイト・ライジング"公開に合わせて編集されたクリストファー・ノーラン特集号。過去の作品を分析、解読。"落下" "記憶の不確実性" "時系列" などをキーワードに興味深い内容。ライジングネタはあまり無いです。

  • 所詮映画なんだから難しいことを考えずに楽しめばいいとは思う
    のだが、こういう深読みや解題を次々に誘発するあたりが、
    メジャーで作品を撮ったりアメコミ原作の映画を撮ったりしても、
    その作家性が希薄になることの無い、クリストファー・ノーラン
    のクリストファー・ノーランらしさなのかも知れない。

    締め切りの関係からダークナイト ライジングまでカバーしてない
    のが残念だ。

    アメコミ側からの視点もきっちりと確保してあるあたりは手抜かり
    がない。もっとも、アメコミ者としてはもっと深い読み方や解題が
    欲しいところだが。

  • 正直、バットマンものの映画には興味がないので、クリストファー・ノーランと言われてもよくわからん。
    バットマンはともかく、「メメント」など他のいくつかの作品は面白そうなので観てみようかなと思った。

  • ノーラン本人のインタビューに始まり、一冊まるごとノーラン批評。
    大事に読みます。

  • 基本的にハリウッド映画には飽きてしまっている訳ですが、どうもノーランの『バットマン』シリーズは一味違うらしい。最近のトレンドだった人物の描き型=悪人も実はいい人です的表現、を根底から覆すような本質的悪の配置があるようで。
    受け取る側の読み取りすぎ!もあると想いますが、一度観てみようと思います。

  • 『ダークナイト』『ダークナイト・ライジング』で名を馳せたクリストファー・ノーラン監督のユリイカ特集号。インタビューも詳しく掲載されており、『メメント』や『インソムニア』の時代からのファンにも向けた内容にもなっている。ノーランというと映画祭時代からの作品がすでに知られていたが、『ダークナイト』『インセプション』以降からその作品像を大幅に変更する運びとなった。「変革」とも言うべき出来事であり、ノーランの求める映画像とハリウッド映画の着地点が一致したからこそ『ダークナイト』の成功はあり得た。
    今回のユリイカ特集号においては、そのノーランが作品を造形する上でいかに巧妙な手法を盛り込んで観客の意識を掴んだかに迫る。
    斉藤環による心理学解釈、あるいはアメリカ社会を取り巻く諸問題とノーラン映画が関わってきた事柄について繰り返し言及されている。
    ノーラン作品の内容に飽き足らず、心理学や社会思想の観点から『フォロウィング』『メメント』『インソムニア』『プレステージ』『ダークナイト』『インセプション』を振り返りたい場合オススメ。

  • 映画監督「クリストファー・ノーラン」特集。「メメント」「プレステージ」を始め、記憶や心理的(=肉体的)障害を扱う作品が多い中で、単なる映画評論ではなく、映画のプロットに合わせて哲学的に「夢」とは何か?を評論してみたり、監督本人や、大友監督(「ハゲタカ」「龍馬伝」を作った人。このあと「るろうに剣心」の公開が控える)からノーラン評を聞いたりと内容は様々。
    個人的には「落下」と「恐怖」の関係を記した章や「心理主義の崩壊」、バットマンのトラウマとジョーカーの関係を正確に文章にした(意外に難しい)「嘘の時代」といった評論が面白かったです。 
    映画論好き、またノーラン好き、かつ多少めんどくさい話wになるのも好きですよ。。。とうめんどくさい人にオススメですw

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