現代思想2011年12月臨時増刊号 総特集=上野千鶴子

  • 青土社
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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791712373

感想・レビュー・書評

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  • 巻頭の小熊英二との対談は56ページに渡る超大作。上野さんの辛辣な『1968』批判や私的な質問をするりと交わすも出てくるが、小熊さんの素晴らしい上野千鶴子の思想まとめ手腕は、さすが敏腕編集者だっただけあるなあと思った。

    上野さんと小熊さんが鶴見俊輔さんにインタビューする形の「戦争が遺したもの」という本を、私は付箋だらけにしてすり切れるほど読んでいて、そのときから鶴見俊輔さんの発することばの虜だけれど、この特集の中でたった3ページだけ寄稿してる鶴見さんの文章は、上野千鶴子という研究者の的確な位置把握と、敬愛の念が現れている気がした。

    他にも辛淑玉さんの一稿は、鋭くて痛快な(そしてこれに嫌悪感を抱く「男性」や「ウヨク」のひとたちを簡単に想像できそうな)コメントにも多いに笑わせてもらった。

    まだすべて読み切れていないが、これほど多くの人が上野千鶴子や、彼女の思想や生きた時代について、こんなにも真剣に熱く語れるということが、上野さんが思想界にもたらしたインパクトの大きさを物語っている気がする。思想家として、社会活動家として、教育者として、そして等身大の女としての上野千鶴子に迫る、素敵な特集だった。

  • 東大を定年退職された、上野千鶴子さん。正直、この方大嫌いでした。が最近みかけたお写真、ジェンダー論を引っさげて、社会を敵にまわしたような辛らつな持論を展開する彼女の、歳をとられ少し柔らかな表情にびっくり。思わずこの特集を手にしました。(笑)この特集、さまざまな彼女の周りにいる人たちの論評。その展開もリズミカルでなかなか読み応えあり。最初の数ページでどっぷりはまってしまいました。

     ちなみにわたくし、今はおひとりさまですが、ここまでジェンダー論を振り回すほどの力はまったくありません(爆)

  • 学生時代から読んできました。考えは売っても気持ちは売らない、研究者として、中流高学歴の人たちに受けてきた人の人間ぽっさまで読めるもので、上野千鶴子嫌いの人にもぜひ読んでいただきたいと思いました。

  • 上野千鶴子と言えば「おひとりさまの老後」と出てくる人も多いと思うけれど、様々な分野の人が「上野千鶴子を論じる」ことで、社会学者であり、フェミニストであり、教授であり、物書きであり、シスターフッドの人である上野千鶴子を垣間見れる。
    やっぱりすごい、上野千鶴子。

  • マリリンがいない。

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プロフィール

1922年東京生まれ。哲学者。15歳で渡米、ハーヴァード大学でプラグマティズムを学ぶ。アナキスト容疑で逮捕されたが、留置場で論文を書きあげ卒業。交換船で帰国、海外バタビア在勤部官府に軍属として勤務。戦後、渡辺慧、都留重人、丸山眞男、武谷三男、武田清子、鶴見和子と『思想の科学』を創刊。アメリカ哲学の紹介や大衆文化研究などのサークル活動を行う。京都大学、東京工業大学、同志社大学で教鞭をとる。60年安保改定に反対、市民グループ「声なき声の会」をつくる。六五年、ベ平連に参加。アメリカの脱走兵を支援する運動に加わる。70年、警官隊導入に反対して同志社大学教授を辞任。著書に『鶴見俊輔集』(全17巻、筑摩書房)『鶴見俊輔座談』(全10巻、晶文社)『鶴見俊輔書評集成』(全3巻、みすず書房)『戦後日本の大衆文化史』『戦後日本の精神史』(岩波書店)『アメノウズメ伝』(平凡社)ほか。

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