現代思想2013年1月号 特集=現代思想の総展望2013

  • 青土社
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791712564

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  • 特集:現代思想の総展望2013

    著者:信田さよ子、立岩真也、大澤真幸、上野千鶴子、春日直樹、飯田隆、村上靖彦、岡田温司、郡司ペギオ幸夫、近藤和敬、篠原雅武、村澤真保呂、F・ガタリ、杉村昌昭、E・ヴィヴェイロス・デ・カストロ、丹羽充、小泉義之、千葉雅也、Q・メイヤスー、岡嶋隆佑、森元斎、岡本源太、梶智就、綾屋紗月、熊谷晋一郎、清水晶子、大野更紗、磯前順一、石原俊、鷲田清一、中村隆之

  • 創刊40周年号。創刊号の特集「現代思想の総展望」を踏まえての「現代思想の総展望2013」。現代思想というより『現代思想』という名の雑誌のいま現在の立ち位置が執筆陣やテーマからよくみえる気がする。
    なかでも上野千鶴子の論稿がいちばん象徴的で面白い。徹底的なポジショントークとアジテーションを演出する様はさすが上野千鶴子。喧嘩番長っぷりは東大やめても健在。しかしそういう上野千鶴子のスタンスそのものが、彼女のが過去の人であることをも物語っているようにも思える。上野千鶴子が過激に主張すればするほど、それは前世紀の生温い遺物であるという事実が顕在化してしまう。上野的なアジテーションには現代の20代30代はついて来ないし、ただの繰言にしか見えない。おばさんによるおばさん(あるいはおじさんでもいい)のための主張が繰り返されるという構図になっていて、それは上野千鶴子に限らず他の執筆人にも言える。これはもう現代思想ではない。
    まあ、僕が学生のころからすでに瀕死の状態だったわけで、そういうものがいまだにしぶとく生き残っているというのはすごいことだとは思うけど、さすがに役目は終わりつつあるんじゃないか。

  • 青土社の雑誌「現代思想」は、80年代、ニューアカらによって紹介されたフランス現代思想に感化されて以来、学生時代、社会人になっても、立ち読みしてチェックしていたのですが、いつ頃からか話題が専門的になり過ぎ、もう見向きもしなくなったのですが、最近、ミッシェル・フーコー(Amazon著者ページ)の「言葉と物―人文科学の考古学」や「知の考古学」 (河出文庫)を、読んでいることもあり、最近の現代思想の行方がどうなっているのかと、ジョルジョ・アガンベン(Amazon著者ページ)の著書をAmazon(人文・思想)で探しているうち、現代思想2013年1月号 特集=現代思想の総展望2013に行き着きました。

    その他、「現代哲学を学ぶ人のために」と「現代思想の方法―構造主義=マルクス主義を超えて 」(ちくま学芸文庫)、「現代思想の50人―構造主義からポストモダンまで」を、図書館で借りました。

    僕は、だいたいの本は、図書館でまず借り、内容が良ければ購入します。
    多くの知識人や本当の本読みが言うように、本は購入して汚して幾らだと思います。

    Amazonのマーケットプレイス(中古本)が高いと思えば、
    ネットオフ 日本最大級のオンライン書店 書籍在庫100万冊!
    かブックオフオンラインで購入すればいいと思います。

    また、

    ブック情報.に、幾つかの中古本サイトの紹介とシステムの詳細を書きたいと思っているのですが、在庫がなければ、それぞれのサイトで呼び方が違いますが、商品が入荷こすれば、メールで知らせてくれるシステムがあるので、それらを利用すればよいと思います。
    通例、中古本サイトには、雑誌やムック本など置いておかないのですが、この現代思想2013年1月号 特集=現代思想の総展望2013の場合、ブックオフオンラインには置いてあるようです。
    現代思想 2013年1月号(ブックオフオンライン)


    浅田 彰(Amazon著者ページ)の「構造と力―記号論を超えて」で、非常に興味をそそられたクリステヴァ(Amazon)は、学生時代から一度も読んでいないし、筑摩書房から、ミシェル・フーコー講義集成シリーズが、刊行され出すし、財布のお金が幾らあっても足らないし、一体、何から揃えればいいか贅沢な悩みです。



    尚、この現代思想2013年1月号 特集=現代思想の総展望2013は、今日、届いたばかりで中身はまだ全く見ていないのですが、今のところ、現存する学者先生の中で最も私が尊敬する気鋭の社会学者・大澤 真幸(Amazon)先生が執筆されているので、期待大です。
    ゴリゴリのマルクス主義者で女性の権利しか主張しない上野 千鶴子(Amazon)も、いたりするのですが・・・。

    いずれ紹介したいのですが、海外のフェミニストやジェンダーの人々は、もっと過酷な闘いを強いられているし、フェミニズムとは、決して女性の権利のみを主張する思想ではありません。
    過去からの男性視点の歴史を読み直そうという壮大な思想でもあります。

    尚、上記、図書館で借りた本は、サラッと読んでいつも右サイドバーにある「僕が短文レビューを書いているサイト」に投稿しております。

    <関連記事>
    新訳ブーム。今、文庫本で読める現代思想の名著-デリダ, ドゥルーズ, フーコー | KI-Academic http://j.mp/QrgmLg

    青土社「現代思想の総展望2013」+最近の現代思想の簡単な概説+刊行状況 | KI-Academic http://j.mp/12lBuMC より。

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著者プロフィール

大澤真幸(おおさわ・まさち):1958年、長野県生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。社会学博士。思想誌『THINKING 「O」』(左右社)主宰。2007年『ナショナリズムの由来』( 講談社)で毎日出版文化賞、2015年『自由という牢獄』(岩波現代文庫)で河合隼雄学芸賞をそれぞれ受賞。他の著書に『不可能性の時代』『夢よりも深い覚醒へ』(以上、岩波新書)、『〈自由〉の条件』(講談社文芸文庫)、『新世紀のコミュニズムへ』(NHK出版新書)、『日本史のなぞ』(朝日新書)、『社会学史』(講談社現代新書)、『〈世界史〉の哲学』シリーズ(講談社)、『増補 虚構の時代の果て』(ちくま学芸文庫)など多数。共著に『ふしぎなキリスト教』『おどろきの中国』(以上、講談社現代新書)、『資本主義という謎』(NHK出版新書)などがある。

「2023年 『資本主義の〈その先〉へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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