現代思想 2014年4月号 特集=ブラック化する教育

著者 : 大内裕和 斎藤貴男 佐藤学 佐々木賢 中西新太郎 児美川孝一郎 赤田圭亮 岡崎勝 青砥恭

• 青土社 (2014年3月27日発売)

感想・レビュー・書評

[denon_sengaiさんの感想 · 2014年4月26日]

大学関係者は矢野論文を一読することをお勧めする。日々の業務や課題への対処に追われていると、政策の大きな流れを見失いやすくなる。教育の収益率と高等教育進学率を、社会学の枠組みで分析することは伝統的といえる。ただ、天野（例えば、2013）の例の「二元論」を引きながら、近年の大学の大衆化が引き起こした国立大と私立大の違いを精緻に描いたのは、著者ならではの仕事と思った。

著者プロフィール

中京大学国際教養学部教授。1967年神奈川県生まれ。専門は教育学・教育社会学。東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。著書に『奨学金が日本を滅ぼす』（朝日新書、2017年）、『ブラックバイトに騙されるな!』（集英社、2016年）など。

「2017年 『ブラックバイト　増補版』 で使われていた紹介文から引用しています。」