現代思想 2016年11月臨時増刊号 総特集◎木村敏

  • 青土社
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  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791713318

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  • 総特集:木村敏―臨床哲学のゆくえ

  • うつ病にしても解離性障害にしても境界性パーソナリティ障害にしても、病いの極期ではなく、症状が相対的に軽減しその病いが不全型を呈した頃に、自殺が遂行されてしまうのである。これにはさまざまな解釈が可能である。病いの症状そのものが死に対する防波堤となっていて、その症状が緩むことで死が現実化するのかもしれない。あるいは、病気の極期でゃ病者はただただ病いの苦悩に耐えているのだが、治療が進み症状が軽減してくると現実の生活の困難が見えてくることで、逆に生きることに絶望してしまうのかもしれない。

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著者プロフィール

1931年生まれ。京都大学名誉教授。著書に『木村敏著作集』全8巻(弘文堂)、『臨床哲学講義』(創元社)、共訳書にヴァイツゼカー『ゲシュタルトクライス』(みすず書房)ほか。

「2020年 『自然と精神/出会いと決断』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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