夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった

著者 :
  • 青土社
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レビュー : 26
  • Amazon.co.jp ・本 (83ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791750863

感想・レビュー・書評

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  • タイトルが素敵。惹かれる。
    不特定多数の人に向けてではなく
    “決まった誰か”に向けて発せられるつぶやきのよう。
    この時代にツィッターがあれば
    多くの人にフォローされそうな語りかけ。

    でもツィッターほど軽くない。谷川さんだもの。
    ことばを操る天才だもの。
    都会的でtenderな日常詩集。
    読み手にさらりと疑問符の変化球を投げかけてくる。

  • 「 正義は性に合わないから
     せめてしっかりした字を書くことにする 」

    たちよみ。
    詩ってよくわからないけど
    わからないなりに、これはいいものが書いてあるような気がした。

  • ちょっと難解だった。
    語りかけるように即興で書いた詩集、なのかな。
    感情が強すぎて、多分その場にいなければ分からない言葉もある。けど谷川さんの詩集の中で、いっとう好き。

  • 今回の谷川俊太郎はいつもより大人の俊太郎。
    大人な俊太郎はいつもより少しぞんざいで、少し荒っぽくて、少しそっけない。そしてひどく寂しそうだ。
    大人って寂しいだね。

  • きみは女房をなぐるかい?ーそんな言葉たちの寂寞。

  • 大学の先生からもらって読むことができた。突き刺さる感じが好きだと思った。人とのあいだに横たわる大きな孤独の存在をニヒルに笑いとばして生きている。かわいてるなと思った

  •  この詩集の中でドキリとさせられたのは冒頭の「芝生」という一篇です。

        芝生

       そして私はいつか
       どこかから来て
       不意にこの芝生の上に立っていた
       なすべきことはすべて
       私の細胞が記憶していた
       だから私は人間の形をし
       幸せについて語りさえしたのだ

    この詩には谷川俊太郎氏の処女詩集「二十億光年の孤独」に通じるものがあると思います。

     三好達治氏は「二十億光年の孤独」の序に代えて書いた「はるかな国から」という詩の最後に「ああこの若者は/冬のさなかに永らく待たれたものとして/突忽とはるかな国からやってきた」と書いています。また、角川文庫版「谷川俊太郎詩集」の解説の中で、詩人の大岡信氏は、谷川氏の詩の感傷性が「自分はひょっとしたら、地球という小さな惑星へ置き去りにされた別の天体のみなし児ではないのか、というような〔中略〕ものに近い」と書いています。

     詩集「夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった」で詩人は、宇宙のどこかはるかに遠い場所から突然に芝生の上に(あるいは夜中の台所に?)置き去りにされて、しかも人間の幸せについて語りさえするのです。

     詩人の感性は「日本人」なんて矮小な枠組みとは無縁です。だからこそこの詩集のなかの言葉はとても斬新で、多くの人の心の奥深くまで届くのでしょう。

  • 負けたなあ。
    一番初めに思った感想がこれです。別に谷川俊太郎さんと競っているわけでも、勝手に目の敵にしてるわけでもないけど、この人には勝てそうにないなあ、と本気で思った。
    「きみが怒るのも無理はないさ
    ぼくはいちばん醜いぼくを愛せと言っている
    しかもしらふで」
    だなんて強烈な告白で…!もう、醜かろうがなんだろうがついていきますとも!その先を一緒に見ますとも!
    1度目読んだときはため息しか出なかったけど、何周もすると勝手に返事ができるようになりました。
    だけどこの人には相槌を打つことしかできないだろうなあ。いや、負けたなあ。
    図書館で縁あって借りられてよかった!取り寄せたいと本気で思いました。出会えて本当によかった!

  • タイトルに惹かれました。

  • きみに話しかけたい時は、ふとした時。

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著者プロフィール

谷川俊太郎(たにがわ しゅんたろう)
1931年、東京生まれ。父に、哲学者・谷川徹三。現在の東京都立豊多摩高等学校を卒業し、1948年頃から詩作の活動を開始。1952年第一詩集『二十億光年の孤独』出版。以後詩、エッセー、脚本、翻訳などの分野で多岐に渡る活躍を続けている。
翻訳については、ジーン・ウェブスター『あしながおじさん』や『スイミー』、ゴフスタインの絵本の数多くを手がける。詩集に『ことばあそびうた』、『みみをすます』、『日々の地図』、『はだか』、 『世間知ラズ』など、エッセー集に『散文』、『ひとり暮らし』、絵本に『わたし』『ともだち』『もこ もこもこ』、詩集に『シャガールと木の葉』、『すき』、『詩の本』、『トロムソコラージュ』など。
萩原朔太郎賞、鮎川信夫賞、三好達治賞、朝日賞など多くの受賞歴がある。

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