98%チンパンジー―分子人類学から見た現代遺伝学

制作 : Jonathan Marks  長野 敬  赤松 真紀 
  • 青土社
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レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791761562

作品紹介・あらすじ

DNAが98パーセント同じだからといって、人はチンパンジーなのか。人類学の立場から、分子遺伝学と遺伝子決定論を厳密に区分し、人種やIQを遺伝子で語る通俗遺伝観を根底から批判する。科学者の盲点をつき、"科学"と"文化"の新しい関係を提唱する、目からウロコの最先端科学論。

感想・レビュー・書評

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  • 2004年刊行。◆所謂遺伝子は設計図に過ぎず、その設計図が具体的にどのように発現していくか。それは遺伝子の相互作用に依拠する。それゆえ98%が同じ遺伝子であっても、またそれがたとえ遺伝子的に僅かの違いに過ぎない種間であっても、その差(形態の差)を大きくしていく。◇とはいえ、遺伝子に共通項が多い場合には、それら動物種の類縁・近縁を明らかにしうるし、遺伝子が形態に及ぼす影響の基礎データともなる。◆つまるところ、分子遺伝学も研究上の使い方が重要で、一方でその語りの誤謬を見抜く目も必要だと。至極当然のことを叙述。


  • 分子人類学
    あなたの中の類人猿
    人間の違いかた
    人間の多様さの意味
    行動遺伝学
    通俗遺伝観
    人間の本性
    類人猿にも人権?
    人間遺伝子の博物館?
    アイデンティティーと血統
    血はほんとうにそれほど濃いのか
    科学、宗教、世界観

  • 詳しく研究されているもう一つのDNA片はミトコンドリアのDNA(mtDNA)である。
    核ゲノム(人間の配偶子のDNAに相当し、通常細胞の半分量)にあたる二十三本の染色体は三十二億個の
    ヌクレチオドで構成されているが、核の外にもDNA小片が存在する。細胞小器官のミトコンドリアは、
    生物学の教科書で「細胞の発電所」として知られているもので、生命の生理学的過程で必要とされるエネルギーを作り出している。
    このミトコンドリアには、一部分はミトコンドリア自身が使う分子の暗号も記された一万六千五百ヌクレチオドのDNAが含まれている。
    (『98%チンパンジー』p50)

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