ジプシー・ミュージックの真実: ロマ・フィールド・レポート

著者 :
  • 青土社
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  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791762101

作品紹介・あらすじ

何も持たざる民の唯一の武器、それは音楽だった-ジプシー/ロマと呼ばれる民は東欧を中心に居住し、近代国家の枠の外に置かれたまま、いわれなき差別と迫害にさらされてきた。しかし、彼らの奏でる音は強靭な魅力に満ちあふれ、いまや全世界から注目されている。インド〜バルカン〜ヨーロッパと、"祖国なき民"の居住地を十数カ国にわたって丹念に取材し、豊富な写真とともにその実態と音楽を伝える、世界でも類のないドキュメント。厳選ディスク・ガイド100。

感想・レビュー・書評

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  • ヨーロッパからアラブ、アフリカへと拡散したジプシーの多くが共有する穢れの観念はインドを源流とするヒンドゥーにおける穢れの思想と酷似している。もちろんジプシー社会の中にヒンドゥー教徒の目指す解脱や覚醒などといった到達すべき目標地点への意識などはほとんど感じられない。むしろ彼らは何かを恐れ、ただひたすら穢れから身を守ろうとしているように見える。

  • 理屈不要でも厳選ディスク・ガイド100だけのために買ってもいいかも。

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著者プロフィール

せきぐち・よしと Yoshito Sekiguchi
1950年、東京生まれ。3歳より両親とともにプロテスタント教会に通う。19~23歳までアメリカで音楽留学をしつつ、アメリカのキリスト教徒の実態を体験。1979~97年までヨーロッパ(東欧)でキリスト教正教会、カトリック、ユダヤ教などを体験。99年以降、バルカン、中東、アフリカ、アジアへの取材の中、イスラーム、ヒンドゥ、その他アニミズムや民族宗教を体験。日本の宗教事情の特異性を痛感したことが今回の著作につながる。
著書等に、
『ロマ・素描  ジプシー・ミュージックの現場から』(関口義人 著、東京書籍、2003年)、『バルカン音楽ガイド』(関口義人 著、青弓社、2003年)、『ブラスの快楽  世界の管楽器CDガイド600』(関口義人 著、音楽之友社、2005年)、『ジプシー・ミュージックの真実 ロマ・フィールド・レポート』(関口義人 著、青土社、2005年)、『アラブ・ミュージック  その深遠なる魅力に迫る』(関口義人 編、東京堂出版、2008年)、『オリエンタル・ジプシー』(関口義人 著、青土社、2008年)、『ジプシーを訪ねて  岩波新書』(関口義人 著、岩波書店、2011年)、『ベリーダンスの官能  ダンサー33人の軌跡と証言』(関口義人 著、青土社、2012年)、『図説 ジプシー  ふくろうの本』(関口義人 著、河出書房新社、2012年)、『ヒップホップ!  黒い断層と21世紀』(関口義人 著、青弓社、2013年)、『ベリーダンス  伝統と革新のあいだで』(関口義人 著、彩流社、2015年)、『ユダヤ・リテラシーの視界  アブラハムはディズニーランドの夢を見たか』(関口義人 著、現代書館、2015年)、『トルコ音楽の700年 オスマン帝国からイスタンブールの21世紀へ』(関口義人 著、DU BOOKS、2016年)、『越境する音楽家たちの対話  ワールドミュージックとは何だったのか?』(関口義人 著、彩流社、2019年)等がある。

「2022年 『イスラーム化する世界と孤立する日本の宗教』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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