スラヴォイ・ジジェク (シリーズ現代思想ガイドブック)

  • 青土社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791762248

作品紹介・あらすじ

哲学、精神分析、映画などのポップカルチャーを結合して文化理論を練りあげるジジェクは、政治的想像力における幻想の役割を暴き出す。リベラル資本主義の幻想を突き抜けて、象徴秩序の変革を透視するジジェク思想への明快な体系的案内。

感想・レビュー・書評

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  • ジジェクの入門書。

    <キー概念>
    ・ヘーゲルの弁証法。決して解決されない。矛盾は矛盾のまま残る。
    ・マルクス主義のイデオロギー概念。ジジェクは社会の上部構造、文化の分析をラカン的な方法で実践。
    ・ラカンの精神分析。自我のイメージは想像界において永遠に引き裂かれている。象徴界は言葉の秩序が連鎖する場所。現実界は象徴界の残余。現実界は矛盾が解消されない世界である。主体は現実界と象徴界の境界に位置する。
    <主体とは何か>
    ・ジジェクはコギトが主体の基盤であると主張する。ただし、コギトは空っぽの空間、自分自身から排出された残滓である。象徴秩序は、世界の直接性が消失した後、その代わりになるものであり、主体という空無が埋められる場所である。
    ・ジジェクはラカンの精神分析を使ってドイツ観念論を再活性化する。
    ・何かの真理はそのものの外部にある。
    ・主体の真理は我々の外部にある。
    ・我々は常に何かに引き裂かれている。過剰なもの、残余、または裂け目があるおかげで、自己同一性は不可能。
    <ポストモダニティ>
    ・大他者の欠如。かわりに従属、パラノイア、妄想が台頭。新しい行為による象徴的秩序の変革が必要。

  • 180421 中央図書館
    ジジェクの言説は、時として猥雑で悪ふざけに見えるそうな。しかし、そのベースは、哲学の部分はヘーゲル、政治の部分はマルクス、精神分析要素はラカンにバックボーンがあるとのこと。

  • 以前途中まで読んで放置していたが、また最初から読んで最後まで読んだ。
    面白かった。
    <女>についてのラカンが言っている事が自分の想像通りのようでそれがしっかりと把握できた。
    言葉と主体について、象徴化とその残余についてなど、興味のある事が書かれていたのがよかった。

  • 読んでる。

  • [ 内容 ]
    哲学、精神分析、映画などのポップカルチャーを結合して文化理論を練りあげるジジェクは、政治的想像力における幻想の役割を暴き出す。
    リベラル資本主義の幻想を突き抜けて、象徴秩序の変革を透視するジジェク思想への明快な体系的案内。

    [ 目次 ]
    第1章 ジジェクの発想源、彼らはどのように影響を与えたか?
    第2章 主体とはなにか、なぜそれほど主体は重要なのか?
    第3章 ポストモダニティのなにがそれほど恐ろしいのか?
    第4章 現実とイデオロギーをどのように区別できるのか?
    第5章 男と女のあいだの関係とはなにか?
    第6章 なぜ人種差別は常に幻想なのか?

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  • ものっすごく分かりやすい。ジジェクだけでなくラカンの入門としてもかなりいいのでは?

  • 2006/05/08

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