縄文人は太平洋を渡ったか―カヤック3000マイル航海記

制作 : Jon Turk  森 夏樹 
  • 青土社
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レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (541ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791762569

感想・レビュー・書評

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  • 何年か前に読んだが、再読。
    人類にはなぜ住み慣れた場所を離れ、移動したがる奴がいるのか?
    もっともらしい理由より、雄のクジャクの羽根と同じ「適応指標」じゃないか、という指摘が腹に落ちますね。
    野外や外界にに繰り出す輩に対しての批判は、頭デッカチ、タ○無しイ○○野郎の嫉妬に駆られた負け犬の遠吠えである、と。
    言葉が乱れて失礼いたしました。

    理屈はともかく、カヤックでキツめのロングツーリングしたくなりました。

  • 縄文人は太平洋を渡ったか ジョンターク 青土社

    これは未知との出会いだけでなく探し物の冒険でもある
    考古学や人類学上の冒険であると同時に
    哲学的な探究を夢見る旅でもある

    科学畑で博士号を手にしながらも机から離れて
    肉体的冒険に取りつかれた男の記録である

    縄文人の骨と見られる物や土器の発見がアメリカ大陸の数か所で起こった
    そのことから彼は縄文人に成り切って旅を描き再現することを思い立つ
    北海道をスタート地点にして千島列島やカムチャッカを経てアラスカをゴールとする冒険の計画を練り更にスポンサーを得てロシヤの許可と
    御目付であるだろうガイドを買い付けさせられて実現を迎える

    物質に特化して合理的な科学者であるはずの彼は情念を燃やして
    損得計算で成り立たない気違いじみた計画の実行に踏み切ることになる

    人間には未来の安全を願って今の自分を代償として
    大自然をコントロールしようとする「定住型の民」から
    あらゆるロマンを大自然と重ねて見つめようとする吟遊詩人に成り切る
    「旅の民」まで様々なタイプの者がいるようだ

    それにしても物質文明に取りつかれた定住の民の代表格であるロシヤの官僚たちが
    旅の民に恥ずかしほどの権利を主張して言われのない要求を繰り返すさまと
    その彼らが個人に戻ったときの依存度の低い人間性を垣間見せてくれる
    この体験も哲学上あるいは歴史学上で思考錯誤する際のヒントとなってくれるはずだ

    彼は小さな丸木舟を想定したプラスティックのカヤックで
    島伝いの北回りルートをたどるけれど
    巨大な丸木舟を想定する南周りでアメリカ西海岸と直接つなぐ
    堀江謙一式ルートの説もある
    この直接式ルートだと頻繁に交易していたと考えることもできる点で
    大きな違いがある

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