カレル・チャペック短編集

制作 : Karel Capek  田才 益夫 
  • 青土社
3.37
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  • Amazon.co.jp ・本 (178ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791763764

感想・レビュー・書評

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  •  他の方の感想を読んでみると、多くの人が面白いと絶賛しているんだけれど、僕と本書の相性は相当に悪かったようで、全く面白くなかった。
     二、三の短編を除けば、どこを面白がっていいのか見当もつかなかったし、褒めている方の反感を買うかも知れないけれど、物語の内容にしても「だから何?」としか思えない作品が殆どだったのだ。
     読んでいる最中は主に三つの点でイライラさせられた。
     一つ目は全く面白くないことに対して、二つ目は他の方が面白がっているのに、全く面白さを感じられない自分自身に対して、そして三つ目、もしかしたらこれが一番の元凶なのかも知れないが、翻訳の酷さに対して。
     アマゾンのレビューでも、どなたかがあまりの翻訳の酷さに出版社にクレームを付けたと書かれていたが、僕も本当にこの翻訳は酷いと思ってしまった。
     同じ作品の同じ登場人物に対して異なった呼称で書いてみたり(スピッツ博士→ドクトル・スピッツ→スピッツ助教授……せめて博士なのか助教授なのかはっきりさせてくれ)、読者の誤読を招くような、下手くそな言い回しと文章の組み立て方があったり、時代錯誤的なセンスのない語彙の選択だったり(「痛いの痛いの飛んでけ」とか「可愛い子猫ちゃん」とか)、訳の判らない接続詞で結ばれた意味不明な文章だったり。
     造語としか思えない日本語や、脱字なのかこれで正解と錯覚しているのか判らない変な日本語も随所に出てくる。
     もっときちんとした翻訳だったら、もっと面白く読めたのかも知れない。
     もしかしたら本書だけがつまらなくて他の短編は面白いのかも知れないと思うのだが、本の最後に載っている「カレル・チャペックの本」を見ると、全部本書と同じ翻訳者なので、他の短編集を購入して確かめる気力も沸かない(同じような嘆きがこれまたアマゾンに書かれていた)。

  • カレル・チャペック作品、初体験!
    チェコ文学って…あんまりピンと来る作家いないよね…有名どころって、カフカくらいじゃないです??←

    チェコ文学を語れる素養はございませんので(悲)、早速本編感想を手短に。

    頭の二、三編を読んだ時点で、邦訳が若干とっ散らかってる感がハンパなかったので(失礼)、これは途中で放棄するパターン来るかしらと思っていたら、気付けば訳者後書きまで来ていた不思議。

    「五切れのパン」、「プロメテウスの刑罰」で最後にヌケヌケと語られる人間の自分本位な身勝手さなんて、意地が悪いのに何故か読み応えは爽快(笑)だし、
    「二度のキスのあいだに」、「眩暈」で描かれる人間の情愛の不可解さは、恋愛ってむずかしーねーと常日頃から頭抱えてる女にはグサグサ刺さるんでありました(笑)。

    人間の業。
    歴史が語る皮肉。

    ヒトの可笑しみと哀しみを優しい眼差しで見つめる、カレル・チャペックの短編集です。

  • チェコの作家カレル・チャペックの短編集。
    一編一編はとても短い話ですが、その中に人間も持つ滑稽さや可笑しさが凝縮され、にやりとしてしまう作品ばかり。短いページ数でここまで面白さを詰め込める”短編の醍醐味”を垣間見ることができた。

  • 私はチャペックの『長い長いお医者さんの話』と『園芸家の1年』をこよなく愛する者だ。本書の作品の半分は「ああ、いかにもあのチャペックが書いたものだなあ。」と思われた。(にっこり。)しかるに残り半分は、あのチャペックではないチャペックが書いたものだと思われた。
    作家が多様性を持つのはいいことだろう。けれど自分が好きなのがそのうちの一面だけだとしたら、「こういうものばっかり書いてくれたら良かったのに」と思ってしまう。代表作と言われる『山椒魚戦争』や『ロボット』は、私の好きな一面だろうか?なかなか手が出せないでいる。

  • 都会的ウイットと洒落たユーモアで、人間のおかしさ・愚かさを描いたチャペックの短編集。

    難解な話にもぶち当たるが、人間の愚かさを皮肉ったユーモア溢れるセリフ回しは「おっ」と思わせてくれる。

    例えば「アルキメデスの死」では、殺されたアルキメデスの扇形の計算方法のような知識は後世に残り、アルキメデスを殺したローマ帝国は滅亡する、と言うことを、アルキメデスとローマ兵とのやり取りを皮肉っぽく描くことで表現している。

    他の作品にも思わずニヤリとさせられてしまうシーン満載である。

    この難解さは何だろうと思い、他の方の評を見て合点がいったのだが、確かに宗教色が強く、聖書をモチーフとしてるようで、その知識を汲めていないことがネックだったようだ。

    いっそ聖書を読んでみようか。

  • ここに書いてあることは、極端に面白おかしくしてはいるものの、人ならだれでも持っている愚かな部分、それをチャペックは見事に描いている。
    とても見事な短篇集。さすがはチャペックと感心させられました。

  • とても素敵だった!

    読みずらいのもあったけど、
    「二度のキスのあいだに」とか「眩暈」とか、
    「チンタマニと小鳥の絨毯」とか、
    シュールでしぶくて、好きです!

  • 今まで読んだことのないジャンルの小説だった。もっとじっくり時間をかけて考えながら読めたらよかった。でも本当に面白かった。切手コレクションを寝床で読んで泣いてしまった。だってあまりにも自分の人生の末路を見ているかのようだったから。

  • ちょっと不思議なしゃれ話を集めた、短編集。かと思いきや、ドキというかグサとくるような作品がまざってます。「二度のキスのあいだに」がとても好きです。

  •  わたしには、キリスト教色が強すぎて、

     少々なじめないものでした。

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