生命と非生命のあいだ―NASAの地球外生命研究

  • 青土社
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  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791764136

作品紹介・あらすじ

われわれは、これまで知らなかった生命を知りはじめている。ダーウィン以来の進化モデルを生命の定義から刷新し、宇宙に新たな生命の可能性を見出す。

感想・レビュー・書評

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  • 前半で、既存の生命という定義から外れるウイルスやプリオンといったトピックを扱い、生命の定義を検討し拡大した上で、初期地球でどのようにして生命が発生しえたかを考察するとともに、化学的に考えられうる、現行の地球生命以外の生命の形態について論ずる。これらを踏まえ、後半では太陽系内で生命がいる・いた証拠が見られそうな天体として、金星、月、火星、エウロパ、タイタンを挙げ、各天体における、生命創出の可能性を考える。現行の地球生命の生息環境と各天体の表面的な特徴だけを見て、安易に「生命の可能性」を見出してしまうが、実際には放射線や化学的な条件などから厳しい環境であること、また「生息可能であること」と「発生可能であること」との違いなども、意識していなかったポイントで、気付きがあった。原初の生命発生について、単純な有機物から、現行の地球生命に不可欠なRNAを合成する過程が明らかになっていない点も盲点だった。生命に不可欠なはずの水が、生命の原材料を作るときは逆に妨げになるため、水が多すぎてもいけない。カオリナイトという粘土鉱物が生命の起源だとする説もある。細かい生化学的な議論については、専門知識が足りずフォローしきれなかったが、代謝をする組織と、複写し遺伝する組織のどちらが先にできたか・どう発展したかという議論は興味深かった。地球生命の起源が実は火星だったというのが真面目に提唱されていることにも驚き。

  • 生命の定義から地球外生命の可能性について、実に緻密な、緻密すぎる議論が続き、早々な置いてかれる感がある。
    現時点で未発見であることがわかっているだけに、厳密になろうとするとどうしても企画書のような内容になる。実際、そのような意識で書かれているだろう本。

  • 視点が新鮮。

  • まだ入手してない。

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