- Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
- / ISBN・EAN: 9784791764174
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
だいぶ長いこと読んでいました。他にも途中からいろいろと
手をつけてたのでこんなことになるのですが。
タイトルどおり「身心問題」についてでした。
「身」が先に来るのは、おそらく意図があってのことだと思います。
廣松氏はすでに亡くなっておられるので、お話自体はup-to-dateな話では
厳密にはないのですが、今でも十分通用しますし、廣松氏ご自身も
新しい情報を入れるのに非常に積極的であったことは注の長さから
よく分かりました。
身心問題自体は不毛だというスタンスにつかれる氏ですが、
哲学の方々は皆そうですけどそういったスタンスにつけるからこそ
つくのだろうなぁと思ったり。
どちらかに偏るのって、結局その立場にコミットしている人ですし。
自分の立場を自ら攻撃する人とかいないですよな。普通は。
それでも改めて、自分のところはどこかおかしいと思い続けることは
大事なのではないかなと思います。時間の無駄かもしれないし、
大概苦しいですけども。
私も今やってることが、今やってるアプローチは果たして何を明らかに
するのか、明らかにすることが出来るのか、よくわかってませんし、
それはどこへ行ったって同じなんだろうと思います。
哲学方面に行ってしまえば、それこそある立場にコミットできなくなる
以上、前進することは叶わなくなりますし。
今でも前進できているかどうかは分かりませんけど。
外的刺激がある反応を一義的に導かないとしたら、実験系はもう
どうしようもなくなりませんか。
そしてそれを起こしているのがまごうことなき「心」だとしたら。
こわいなぁ。
もっといろんな人とこういう話ができたらいいのに。
怖い思いをしている人と話ができたらいいのに。