- Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
- / ISBN・EAN: 9784791764938
感想・レビュー・書評
-
【書誌情報】
著者:立岩 真也(1960-)
著者:村上 慎司(1978-)
著者:橋口 昌治(1977-)
装幀:高麗 隆彦
出版社:青土社
定価:2,420円(本体2,200円)
発売日:2009年9月
ISBN:978-4-7917-6493-8
医療崩壊、介護問題、失業、格差、貧困……。迫りくるさまざまな難題を解決するためには根本的に財源が足りないと言われる。だがじつは税制のある部分を見直すことによって、消費税増税なしでも財源を確保することは十分可能だ。あらゆる反論を吟味し導き出された、財源問題への画期的提言。税制見直し案を裏付ける「税率変更歳入試算」と、貧困問題の論調を総覧する「格差貧困文献解説」を付す。
〈http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=1717〉
【目次】
目次 [001-006]
はじめに [009-010]
凡例 [010]
第1部 軸を速く直す――分配のために税を使う[立岩 真也]
序 要約的な短文 013
□1 税金の本義――短文×4 014
2008/11/08 経済を素朴に考えてみる
2008/11/29 税金の本義
2008/12/13 「税制改革」がもたらしたもの
2008/12/20 愚かでない「景気対策」
□2 繰り返しすぐにできることを述べる 020
1 税制について
2 基本線
3 妨げるもの
4 心の手前に留まる
注 032
第1章 分配のために税を使う 039
□1 税の累進性を今よりは強くする 040
□2 同意を得られるだろう043
□3 経済をわるくすることはない044
□4 「改革」の概要と補足047
□5 いくらかの変化051
□注 055
第2章 何が起こってしまったのか 067
□1 何が起こってしまったのか 068
□2 経済学的な語りを拾う 069
□3 いつのまにかの変化 073
□4 具体的な算術はそうなされていない 076
□5 原則は言われるが不明である 077
□6 十分に公平だからよいと言われる 080
□7 海外がしかじかであること 082
□8 誤解を生じさせやすい要因 091
□9 益に応じた負担あるいは応分の負担という気分 092
□10 代わりに 098
□11 所得保障と社会サービスは別のものではない 100
□注 102
第3章 労働インセンティブ 111
□1 「労働インセンティブ」 112
□2 考えられるはずのこと 113
□3 この語(だけ)の反復 119
□4 別の見方も示されることがあるが途中で終わる 131
□5 別の見方の方がもっともであること 133
□6 起業支援という主張も取らない 142
□注 145
第4章 流出 149
□1 流出という懸念・述べることの概要 150
□2 正義が付録に付くこともある指南書
□3 以前より規制はあり、解説され、主張される
□4 しかし逃避するから安くするべきだと短く繰り返される
□5 どれだけ動くか・値引きは得か
□6 普通の国には得な選択ではないのだが
□7 下げる他に手がある
□8 解析し変化を目指す人たち
□9 「協調」についての経済学者の語り
□10 分権について 180
□注 185
[補]法人税について 191
□1 正当化できないともされるがそんなことはないこと192
□2 二重課税という指摘に対して197
□3 所得税との関係201
□4 誰の負担になるか定かでないことについて204
□5 ここでも海外逃避のこと等207
□注 211
第2部 税率変更歳入試算+格差貧困文献解説
第1章 所得税率変更歳入試算[村上 慎司] 221
□1 はじめに222
□2 既存の試算
□3 本章の試算
□3 源泉所得税の試算
□4 申告所得税の試算
□5 試算の合計と補足
□注 239
第2章 格差・貧困に関する本の紹介[橋口 昌治] 241
□1 はじめに 2`2
□2 「平等社会」に対する二つの批判から「格差社会」論へ
◇補
□3 格差から貧困へ
◇補
□4 性差と格差・貧困問題
◇補
□5 世代と格差・貧困問題
◇補
□6 格差・貧困にせまったノンフィクション作品
◇補
□7 グローバリゼーションの観点から格差・貧困問題を捉えるために
◇補
□8 格差・貧困をめぐる概念について考える
◇補
□9 これからを展望する 305
あとがき [313-314]
文献表 [i-xxxiii]詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
県立 延長もしたが時間切れ
-
最近財源不足が各方で叫ばれているが、この問題をいかにして解決するかということを論じた本。財政事情の悪化がこれから先予測されるが、この状況をどうすれば打破できるかについて考える契機となりうる本であると思った。