まちがっている エラーの心理学、誤りのパラドックス

  • 青土社
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本棚登録 : 96
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (498ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791766338

作品紹介・あらすじ

蜃気楼の見まちがいによる遭難危機と新発見、冤罪証言の過誤から始まった人間ドラマ、セレブ離婚弁護士が見た愛の過ち、金融のカリスマが認めた大誤謬…日常の行き違いから企業・国家のリスク管理まで。古今東西膨大な事例と歴史・哲学・政治・経済・宗教・心理学の知見から導かれる、新しい「まちがい」論とは?「まちがい」の見方を変えて「まちがい」を味方につける、逆転思考の書。

感想・レビュー・書評

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  • 私たちは誤りをどう考え、どう感じるかに注目し、間違いとの付き合い方を前向きに論じる本。

    詳細は下記
    https://note.com/t06901ky/n/n18065b7e73ec

  • 酷い。

    酷いってのは、読み辛い。
    一つの主張の為の無駄なエピソードが多過ぎるし、文章が読み辛い。
    面白そうな内容に辿り着くまでに諦めた。
    若い時はこういうこともなかったのだが、ただでさえ少ない時間を、こんな苦行につぎ込むのは辛い。

  • アメリカのフリージャーナリストによる
    「人間の間違い」の心理について
    著者の視座からまとめあげた力作。

    日本の畑中洋太郎教授らが唱える
    「失敗学」などとはそもそも書く経緯も中身も違う。
    失敗学が、人間がなぜ致命的・重大な過誤を引き起こすか
    という点を工学的に解明し、その予防を実現する仕組みを
    提唱する実学であるのに対して、
    本書は、「間違いってそもそもどういうこと?」かを
    認知心理学、進化心理、あるいは膨大な哲学者や著述家、
    芸術家らの言葉から考察し、
    それがいかに「人間の感情と切り離せない」ものかを
    明らかにして、
    それを前向きに楽しんでいきましょうよ、という感じである。

    まぁ、なんというか、よくもこれだけのリソースを
    調べ上げ、ひとつのストーリーとして組み上げたものだと
    まずそこに感心する。
    「まちがい」という着眼点、および本書の軸としての概念も
    我々が極めて気づきにくい
    (本書で取り上げるように、「間違いは間違いと認識されないから
     間違いなのである」ということで)
    ものであり、そこを明らかにすることは、
    「自分ってなんだろう? 人間ってなんだろう?」ということを
    問い直すことを必然的に要求してくる(ように私には思えた)。

    人によってはそれで不快でたまらないかもしれないが
    (きっと…間違いを認めたくない人?)
    私自身は、日頃から
    「俺の人生って、なんかすげー間違ってる、でもどう間違ってるのか
     よくわからんなー。」
    などと思っていたクチなので(笑)、
    本書はとても示唆に富む材料をいろいろくれるものであった。

    コンピュータはどこまで性能が上がり、
    人間の脳に似たようなものになっていくとしても、
    「間違い」が生む創造性まで再現できるのかどうかは
    よくわからない。

    池谷裕二氏が著作で述べるような
    「思考は脳のゆらぎがもたらすカオスに引っ張られる」
    というところとも繋がると思うのだが、
    要するに私たちの脳は大変精巧なんだけど、それは動作の精密性という
    ことにはまるで同義ではない、というか、
    うまく作動する脳は、精密どころか「適当に丸め込む」「都合よく解釈する」
    エキスパートということである。

    間違いは、本質的に、そのテキトーさと密接に繋がっているんだろうなぁと
    本書を読んで思った。

    うつになると、事態をあまりに正確に把握してしまい、
    とても苦しくなってしまうのだという。
    なぜうつになるかというのは、先天的要因も後天的要因も複雑に
    重なっているだろうから適当なことは言えないが、
    ただ後天的ということでいえば、環境があまりに「エラー禁止」を要求する
    ようなことは関係するのかなぁと思ったりする。

    私自身は昔から呆れるくらい適当な人間で、言われたことを疑いなく
    取り組むということがとんと続かないタイプだと思っているのだが、
    まぁ、それは脳がちょうどよく作動しているんだと好意的に解釈することに
    しようと思う(笑)。

    間違い万歳、カオスのゆらぎ万歳、役にも立たない創造性に乾杯。

  • 間違いについてこれほど深く考察している本はないだろう。だからといって間違いがなくならないところが難しいところ。

  • 【新刊情報】まちがっている 141.5/シ http://tinyurl.com/6omfmlu 日常の行き違いから企業・国家のリスク管理まで、古今東西膨大な事例と知見から導く、新しい「まちがい」論。「まちがい」の見方を変えて「まちがい」を味方につける、逆転思考の書。 #安城

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