工学部ヒラノ名誉教授の告白 エンジニアが「物書き」になったワケ

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  • 青土社
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感想 : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791767267

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  • 工学部の教授だった著者が、工学部の「語り部」となったいきさつを紹介した本。ヒラノ教授シリーズは多く出版されているが、今回初めて読んだ。かつて世界をリードした日本の製造業を支えたエンジニアの兵站基地が大学の工学部で、その工学部とエンジニアの実態を世間に知ってもうことが目的で語り部となっている。スプートニク・ショックで理工系ブームが始まり、多くの優秀な若者が理工系に進み、この分厚いかたまりとなったエンジニアのおかげで日本の製造業は大繁栄したとしており、この説には納得させられる。しかし、製造業により生み出された富はバブルの中で無為に費消され、エンジニアに還元されることはなかったとしており、活躍に見合う処遇を受けられていないことへの義憤も語り部としての使命感の源になっていると思われる。日本の製造業が劣後したのはエンジニアの処遇も含めた経営力にあると私は考えている。現場で多くの努力はされているが、数人のトップの判断で、すべてが虚しいものになる実例を何度も見てきた。そして、兵站基地である大学の工学部の現実の厳しさは本書の中で指摘されており、著者の使命感もより深まるのかもしれない。日本の製造業の将来への心配が頭を擡げるが、著者の経験談や価値観が面白く不安感を緩和してくれる。

  • 著者の本を何冊も読むと結構重複している。
    論文でも同じシリーズだと重複はままあるからしょうがないか。
    「1冊しか読まない人のために重要なことは繰り返し書いている」と言い訳が書いてあった(笑)

  • 377.2

  • 141011 中央図書館
    今や巨大な貸本屋と化した公立図書館が物書きの生活を奪いかねない、と心配されるヒラノ先生には申し訳ないが、図書館で借りて速読。
    本巻では、駆け足の自伝と、ヒラノ先生が研究者人生で出会った白川、後藤という後生、畏友を本に書こうと思ったいきさつ、妻を看取り、その後の単身老人生活が綴られる。書くことによって生活のペースをつかんでおられるご様子。

    経済学の植田和男教授が、もと理系というのは知らなかった。

  • 日本の大学のあるべき姿のあるべき所が良い。誰かが声をあげないと。

  • 内田樹、佐伯啓思 わかりやすくて読む価値のある本

    ショーペンハウエル 死者と生者の違いは、実用の役に立つかどうかだけである。死者に会えると思えばいつでも会える。夢の中で

    モンテ・クリスト伯 講談社文庫全5巻 用意周到に組み立てられたプロットと、絶妙の語り口

    高齢者が楽老生活をするうえで大事なことは
     きょうようときょういく
     今日用事があって、今日行くところがある

  • (203P)

  • 面白かったです。

  • 今野さんは筑波大から東工大、そして中央大を経て定年を迎え、東工大から名誉教授号を授与されるのだが、本書はその今野教授ことヒラノ教授が、工学部の人間が書いたエッセイなど売れないといわれながら、なぜつぎつぎとエッセイ集を出してきたかの述懐、告白の書である。ぼくは今野さんが『工学部ヒラノ教授』(今新潮文庫)を書いたときから、面白い人がいるものだと思っていたが、そのあとつぎつぎと、工学部の裏表を舞台にしたエッセイ集を出していたことは知らなかった。本書は、そのヒラノ教授がなぜ物書きになったかを幼少のころからの読書体験を交えつつ、また、自らが学問の上で国際的に華々しく活躍したこと、自分の著に対する反響を書いたものである。しかし、その中心は、要介護の認定を受けた奥さんとの10年にわたる介護の記録であり、すでに72になる自らの老いへの準備、病気に対する不安の告白でもある。ぼくにとってはそんなに遠い世界のことではないと思った。

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