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- Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
- / ISBN・EAN: 9784791768011
感想・レビュー・書評
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人々がある社会問題について取り上げるとき、自らを被害者側の立場に近づけて語る。加害者側は自分とは全く異質なものとして糾弾する。誰もが納得せざるを得ない正論を語ることでカタルシスを得、現代のSNSにおいてはそれがアイデンティティや承認欲求の充足にも繋がる。
これは単にいじめ問題に関わらず、現代社会(特にネット社会)全般に言える構造なのかもしれない。
自らが加害者側に立って語るということはなかなか難しいし勇気のいる作業だと思うけど、そういう現状を認識し、自らも加害者側になりうるorである という意識を持とうとしない限り「正論言って気持ちよくなって終わり」のループが無限に続くことになるよね… -
自分たちが子どものいじめ自殺を物語りとして消費していて、何らかのカタルシスを経験しているということについてはうなづけた。巻末のブックガイドは秀逸。
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子どもの自殺、が社会でどのように語られているのか、その語られ方にはどのような背景があるのか、という本。
いじめ自殺を語るときに世間は被害者側に立って強い怒りを表現していることが多いけど、それでもどこか他人事のような印象があって、そんなぼんやりした思いをことばにしてくれた本。
いじめ自殺の語られ方に、もっとしっかりした方向が見えてくることを願う。解決なんてないのだけど、それでもね。
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