下半身の論理学

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  • 青土社
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レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (388ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791768226

感想・レビュー・書評

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  • 題名からイマイチ内容が予想できない本。下半身の倫理学とかならわかるけど、実際は論理学。内容はというと、昨今にwebを中心として起こった処女カルチャーについて論理的に分析したものです。そもそも、性の認識は地域・時代において様々であって、文化的・学術的価値のある内容ではありますが、本書はというとココ10年の話を語っているに過ぎず、また出典として2chやYahoo!知恵袋が挙げられるなど、俗っぽい内容です。

    「男と女、異性の本音をわかっていないのはどっちの方?」。最初に出されるこの質問。女性だそうです。つまり「男が女の好みをわかってる度合>女が男の好みをわかってる度合」であると。これについて既に反対である方もいるかと思いますし、これだけではただの印象論でしかありませんが、そこは論理学を題した本。なぜこの回答であるかを論理的に(そして少々感情的に)説明してくれます。そして男性による女性の順位付けをレベル1から5で示してくれます。

    この時点で既に俗っぽくあるのですが、しかしただの俗書として片づけるなかれ。本書の本質は題名の前半にある「下半身」の部分にあらず、後半の「論理学」にあります。つまりは論理学パロディです。例えば第4章 「×♀厨の倫理学」では女性を4つに分類しています。性格が良い処女/非処女、性格が悪い処女/非処女。そして質問します。「処女と非処女、どちらを選ぼうと思うだろうか」。回答は、優越原理を適用するならば、性格が良い時、処女と非処女であれば処女の方が良いし、性格が悪い時、処女と非処女であれば処女の方が良い。つまり、処女選択が合理的であると。これはゲーム理論の実例のひとつである囚人のジレンマのパロディであり、囚人Aの行動を性格の良い/悪いに、囚人Bの行動を処女/非処女にしただけに過ぎません。しかしなるほど、結果は納得できるものです。これは処女考察の面白さではなく、論理学の面白さです。この話題については、さらに期待効用原理を適用した場合へと続きます。

    本書を強力にお勧めしたい方がいます。それはモテたい女性。男性目線で書かれつつも、ただ本音がつづられているだけではなく、それが分析されているという内容は独特です。そこらへんのモテ指南書を読んだって、しょせんはどんぐりの背比べ。それよりも本書を読んだほうが、よっぽどアイツに差をつけることができるでしょう。

  • 推薦者 共通講座 准教授 春木 有亮 先生

    *図書館の所蔵状況はこちらから確認できます。
    http://opac.lib.kitami-it.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB50106032&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB

  • ちょっとくどい。

  • 2015/7/4読了。

  • ある意味問題作。処女と高収入が同族で、処女がこれほど崇拝されているの!?と疑問。

  • これは強烈な本だ。これまでの著者の本と同じく基本的には読者に思考実験を強いるのだけど、題材があまりにも下世話かつ切実すぎて思考実験に必須の客観的な態度を保つのが極めて難しい。性別に関わらず、多くの読者を「ゾワゾワ」に導き、夫婦、恋人、父娘関係を神経不安に陥れるだろう。僕ももちろんその一人。

    基本的には、通常、道徳や倫理を軸に語られることの多い「処女/非処女」問題を、そういった曖昧な価値観を介在させずに、経済的・生物学的「損得」の問題に還元して考えてみましょう、ということなのだが、その過程で自分でも見ないフリをしていた意識の奥底をここまで抉り出されてしまうとは…。しかしそれに耐えれば知的刺激に満ちた読書体験と論理学のタームを用いた思考の方法論を、「楽しく」学ぶことができる。

    とにかく本書は奇書の部類に属すると思う。酒の肴に軽く読もうと購入したが、あまりの重さにとても酔った頭では読む気になれなかった。タイトルや装丁の軽やかさに騙されぬよう、ご注意。

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