- Amazon.co.jp ・本 (467ページ)
- / ISBN・EAN: 9784791769674
作品紹介・あらすじ
Facebook、Googleなどが描くバラ色の未来に異を唱え、ネット時代に失われつつある人間性を取り戻すために何ができるかを問う。
感想・レビュー・書評
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『ITにお金を使うのは、もうおやめなさい』や『ネット・バカ』の著者ニコラス・カーが2005年から2015年にかけて上げてきたブログを中心にまとめたものである。1608件の投稿の中から79本を選んで本に入れている。これに加えて同時期に書かれた16のエッセイを加えたものである。先の二冊含めた主著の中にもここで書かれているような内容が含まれている。メディア(ネット)が人間の身体にも不可避的に影響を与えることへの健全な警鐘を鳴らしているのだ。
過去の著作のタイトルからもわかるように、かなり皮肉を飛ばすタイプでもある。ブログの内容もずいぶんと皮肉を利かせている。そういうものが好きであればよいが、本で読むからにはもう少し統合性がほしいと思ったのは古い考え方なのだろうか。
マクルーハンにも多く言及されていたが、『メディア論』は読んでおかないといけないかなと思った。
ブログ転載をまとめたものよりも、きちんと単行本として出されたものの方がよいな。
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『ITにお金を使うのは、もうおやめなさい』のレビュー
http://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4270000627
『クラウド化する世界~ビジネスモデル構築の大転換』のレビュー
http://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4798116211
『ネット・バカ インターネットがわたしたちの脳にしていること』のレビュー
http://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4791765559詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この本を読んでいる私は果たしてオンラインなのか?
という疑問を持ってしまう、前半はブログの書籍版。
割合小難しい言葉が多くて、皮肉で、悲観的で持って回った感じの表現が好きな人向け。
著者のブログのお気に入りのテーマと格言?と他の雑誌などに掲載されたレビュー96本を載せたもの。
かなりディストピア的な物の見方をしている気もする。
新旧の対比とか、多め。
前半がなんか読み難くて、すごい時間かかったのだけど、理由が本の中に書いてあった。
ウェブに慣れているとこうした文章を熟読出来なくなっていくらしい。
後半は本として読みやすくなった気がする。
トランプの炎上商法とか遺伝子デザインに絡めたタトゥーの話とか本は亡くなるといったけれども未だにしぶとく生き残っている蔡倫の子供たちとか面白かったし。 -
ネットの文章の上に訳本で10年以上前の記事もある
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読むに耐えない本。
原題は、utopia is creepy and other provacations で、ブログ投稿における雑感の寄せ集め。この原題と同じ記事が掲載されているが、そのタイトルは、薄気味悪いユートピア。この方が、直訳に近い。
目を引く投稿もあるが、構造的な問題点を幾つか。ブログ投稿の性質上、投稿には校正が入らない。このため製本特有の編集や校正機能が得られず、読み難い上に、不確かな内容。そして、そこにはアメリカのホットな記事、特有のジョーク、固有名詞が混ざるが、日本にいては、中々共感できない。そのモヤッとした状態のまま、素材を活かした和訳が為される。故にシリーズものを意識したタイトル訳となり、「計測を測る」などという訳文が混ざる。モヤモヤが膨らむ。
連続性、連関性もあまりない記事だが、書いている人は同じだから、一応、共通した主張は見えて来る(しかし、それが見える前に、前述の理由によりイライラするが)。テクノロジーの行き着く先は本当に理想郷かい?という事だ。
訳者は言う。全て独立した読み切り記事だから、どこから読み始めても楽しいよ、と。テクノロジーのもたらすディストピアは、こうした性格の不一致を拾ってはくれない。読書をしながら、イライラさせられるなんて、中々ない。あんまりだ。 -
東2法経図・6F開架:007.3A/C22w//K
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