最初に父が殺された ―あるカンボジア人少女の記憶―

制作 : 小林千枝子 
  • 青土社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791770359

感想・レビュー・書評

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  • クメールルージュによる大虐殺を経験した、中国系カンボジア人の一家の物語。
    クメール語で書かれた次兄の手記を長兄が英訳し、それを参考に三女が自身の経験した事実とともにドキュメンタリーとして仕上げた作品。しかし、長兄が翻訳を拒んだ章があるという。長兄と次兄が送られた労働キャンプでの日々が描かれた章がそれにあたる。訳されない訳せないからこそ、とてつもなく怖ろしい出来事がそこにあったのだろうと思われ、肌が粟立つ。
    中国の文革と同様、共産主義の嵐が人民から豊かな土地を根こそぎ奪い取った事件。
    罪は、共産主義の考え方にあるのではなく、それを実施する方策の拙さにあるのだろうか。

  • インドシナの内戦は何がなんだかさっぱりわからないが、ロンノル政権下の軍隊の憲兵の娘という視点からわかりやすく書かれている。作者は当時5歳だったというが、5歳児には到底無理な状況理解と感情が満載である。成人になってからの脚色であることが見え見えで、これは小説だよね、と念押ししたくなる。とはいえ、それを割り引いても、当時のカンボジア状況を手っ取り早く理解するには手頃な本だ。本筋ではないが、憲兵の暮らしは随分と豊かだったようだ。

  • これはすごい本だった。元々ポル・ポト政権について世界史で学習をした時に強い興味を持ったものの、当時の状況を知る資料等は、第二次世界大戦等に比べたらとても少ない。内戦だからというのもあるだろうけれど。そう思うと実際に体験をした作者が書いた点ではかなり貴重な歴史的資料でもあると思う。
    ポル・ポト政権下での人々の日常が生々しく絵描かれている。ホロコーストレベルの悲しい歴史だと思うので、ハリウッドででも映画化されてもっと広く知る人が増えればいいなと思う。

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